回顧2022年 上越タウンジャーナル記者トーク(1)

2022年も残り少なくなりました。今年も「上越タウンジャーナル」をご愛読いただき、ありがとうございました。今年1年間、新潟県上越地域で起きたいろいろなニュースを振り返り、エピソードを交えながらトークを繰り広げます。今日はその1回目です。

市民のウクライナ支援活動

記者A 2月にはロシアがウクライナへの軍事侵攻を開始した。この時代に戦争が起きるとはかなり衝撃だった。

記者B 国際社会から厳しい非難の声が上がったが、上越市内でも抗議活動やウクライナを支援する団体が立ち上がるなど、市民の間でも平和への思いが広まったように感じる。

記者A 元市議の永島義雄さんが発起人となった「ウクライナ難民を支援する市民の会」は、チャリティーイベントの開催などを通して支援金約224万円を募り、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の関連団体に寄付した

2022年12月5日、謙信公武道館で寄付の目録を手渡す永島さん(左)

記者C 有志50人以上の会員が、郷土の戦国武将、上杉謙信の“義の心”を合言葉に募金を呼び掛けたというが、誰にでもできることではない素晴らしい活動だと思う。

正論が通じない人たち

記者B 野焼きをした動画をSNSにアップして注意されても居直り、いわゆる炎上騒ぎになった鈴木めぐみ市議や、記事や写真を盗用した上に市から補助金をもらっていた吉川タイムズ。今年はこういう何というか変な人に相次いで関わってしまった。事故のようなものだが、2人には何か通じるところがあるような気がする。

記者A あまりにおかしい話で、正論がまったく通じず本当に対応に苦慮した。特に鈴木市議はいろいろと反論してくるのだが、内容は荒唐無稽。うそや作り話に再反論するというのは本当に虚しい作業なのだが、やらねばならず、大変だった。

石田裕一議長(右)から注意を受ける鈴木市議(2022年6月9日)

記者B鈴木市議が運営していた飲食店は「たまごのめぐみ」といい、子ども食堂を標榜していた。政治家鈴木めぐみの「めぐみ」という名前を掲げて、食事などを無料で提供する行為は公職選挙法に抵触する恐れがある。イベント時には事前に選管からも注意を受けていたのに強行した。意味が分からない。

記者C 直江津駅前にあった「たまごのめぐみ」は7月に閉店した。その後今月になって高田の本町4に「だいちのめぐみ」という飲食店を開店した。おにぎりやクラフトビールを提供する飲食店のようだが、鈴木市議のSNSでは相変わらず「子ども食堂『だいちのめぐみ』」と表現している。

記者A 記事であれだけ詳しく解説したのに、結局、公選法は分からなかったみたいだ。「クラフトおにぎり」とか謎の表現もある。ほんと何考えているのか、考えていないのか、まったく分からない。

記者C 同じ正論が通じないおかしな話のもう一つは吉川タイムズ。鈴木市議と同じ種類のおかしさを感じた。

記者B 本人は自身のブログを「ジャーナリズム」と主張して、市議会などを自ら「取材」していた一方、上越タウンジャーナルのほか、地元紙、地域紙の記事と写真を数多く盗用していた。さらにこのブログの延長として、地元吉川区で紙の媒体を発行する事業に市から補助金までもらっていた。

記者A あきれるしかない感じだった。盗用について「検証する」と約束したのに、結局は何の説明もなく、ブログに「社会的問題に対応困難である」とする医師による診断書を掲載した後、ブログを閉鎖した。

記者B その後、お隣の長野県に行ったようで、今は「軽井沢市民記者新聞」(https://karuizawa1985.livedoor.blog/)というのをやっている。

記者A 全く懲りていないようだね。よくやるよ。

妙高市長選 城戸新市長誕生

記者A 旧新井市時代から5期20年務めた入村明さんが引退を表明し、新人同士の一騎打ちとなった10月30日の妙高市長選は、前市観光商工課長の城戸陽二さんが、元市議の宮澤一照さんを3400票差で下し、初当選した。

当選を決めた城戸さん(2022年10月30日)

記者B 2代目となる新市長誕生に、市民の関心も高かったようだ。長年市政を担った入村さんの事実上の後継とされ、分厚い組織戦を展開していただけに、個人的には城戸さんの票がもう少し伸びると思っていたが。

記者C 昨年の上越市長選のように、分厚い組織戦が期待された現職の事実上の後継が、新人に大差で負けるというケースもあった。わたしは逆に宮澤さんの票がもう少し伸びるかと思った。

記者A 約17億円の新図書館等複合施設が争点となり、経済回復などのため建設延期を訴えた宮澤さんの主張が想像以上に浸透していた。就任後の記者会見でも、市民への説明を続けていく考えを示していることからも、注目を集めていたことは間違いない。

記者C これまで強いリーダーシップを発揮してきた入村さんからのバトンタッチに、城戸さんのプレッシャーも大きいと思うが、今後の新市政に期待したい。

<つづく>

回顧2022年 上越タウンジャーナル記者トーク(1〜3)