新潟県上越市春日新田5の「口福の店 魚住かまぼこ店」(田村博店主)は石炭をイメージした“黒いかまぼこ"「蒸気機関車 石炭ボール」を2022年11月21日に発売した。一口サイズで、酒のつまみや子供のおやつとして手軽に食べることができる。
同店は「コロナに負けない体と心を」と題し、新商品開発や寄付などの応援企画を実施しており、今回は第30弾となる。「鉄道のまち 直江津」を応援しようと商品開発を進め、試行錯誤の末に完成した。
かまぼこの黒色は食用の竹炭を使って着色した。同店が製造するかまぼこは弾力、歯ごたえのある商品が特徴だが、石炭ボールは柔らかめに仕上げた。キクラゲをふんだんに入れることで、食感も楽しめる。同店の小峰浩統轄工場長によると、竹炭は腸内環境を整えるなどの効能があるとされ、健康や美容面で注目されていることから今回初めて使用。キクラゲは食物繊維が豊富で、商品自体のカロリーも通常のかまぼこと比べ約2割カットされ、「毎日の食事、小腹がすいたときに食べてほしい」と話した。また、そのまま食べるだけではなく、電子レンジで30秒ほど温める、軽く焼く、おでんや鍋物に入れて煮るなどしてもおいしく味わえるという。
発売初日には同店の関係企業を集めてのお披露目会、試食会が行われ、参加者からは「キクラゲの食感、ネーミングが良い」「味付けしなくてもそのまま食べられる。ヒット商品になるのではないか」と感想があった。「買ってすぐに食べられるよう、つまようじを入れるのもいい」「どんな酒と合うか想像してみた。提案してもらえれば」などの声も上がった。
同店のかまぼこ作りは県内唯一となる石臼練りと一晩熟成で、時間をかけて製造しているのが特徴。田村店主は「新商品開発は『楽しくておいしい、おいしくて楽しい』がコンセプト。これからも大量生産はできないが、完全石臼練りだけは守りたい。竹炭ボールをぜひ応援してほしい」と話している。
一袋6個入り。540円。問い合わせは同店025−543−2438。