冬の食卓を彩る野菜として人気が高く、新潟県上越市の特産野菜に認定されている「アスパラ菜」。初雪以降、気温が下がると甘みが増して最もおいしい時期を迎える。同市大道福田にあるJAえちご上越の農産物直売所「あるるん畑」には今年も旬を迎えたアスパラ菜が店頭にずらりと並び始めた。
アスパラ菜はとう立ちした茎葉とつぼみを食べる野菜で、風味や食感がアスパラガスと似ているのが特徴。通常は「オータムポエム」や「愛味菜(まなみな)」と呼ばれるが、同JAではブランド化を図るため、「アスパラ菜」の名称では毎年12月20日前後に解禁日を設定し、販売している。
今年は21日に解禁され、現在は店舗入り口近くに設けられたコーナーに新鮮なアスパラ菜が大量に並ぶ。同店の鳥越香菜子さんによると、毎年この時期を迎えると、開店と同時にアスパラ菜を求める人でにぎわうという。23日も開店直後、多くの人がコーナーで足を止め、陳列された商品を購入していた。
あるるん畑利用組合組合長で、アスパラ菜を出荷しているエー・エフグリーン(浦川原区)社長の相澤誠一さん(70)は「上越はアスパラ菜を育てるのにとても適している。生育は例年に比べ、少し早いが、例年通りのおいしさ。今出ているものは茎が太いため、茎はベーコン巻きがおすすめ。肉やちくわと相性が良いので炒めて食べてもおいしいですよ」と話した。
北城町1の男性(75)は2日に1度同店でアスパラ菜を買い求めるという。「毎年この時期が楽しみ。好きな食べ方はおひたし」と2袋購入していた。
相澤さんによると最盛期は1月中旬頃。今シーズンは2月下旬から3月上旬まで販売する予定。価格は1袋200g入りで200円。
営業時間は午前9時30分〜午後6時。31日〜来年1月3日は休み。