市営温浴施設「くるみ家族園」の浴槽で男性死亡

新潟県上越市東中島にある市営の温浴施設「上越リゾートセンターくるみ家族園」で2013年1月6日夜に男性の入浴客が浴槽で死亡していたことが分かった。施設が閉まる午後8時30分前に従業員が浴槽に沈んでいる男性を発見。男性は病院に運ばれたが午後10時に死亡が確認された。同施設では2011年4月に、前日に入浴した80歳の男性が浴槽で死亡しているのを翌朝になるまで見つけることができなかった事故が起きている。

↓上越市営の温浴施設「上越リゾートセンターくるみ家族園」くるみ家族園

市によると男性は1月6日午後7時20分に施設に入り、施設内の接骨院にマッサージのため診察券を出して入浴した。接骨院の営業が終わるのは午後8時で、入浴を含む施設の営業は同8時30分まで。男性が現れなかったため従業員が8時30分の数分前に浴室を確認したところ、男性が入り口近くの水深40cmほどの浴槽にうつ伏せで沈んでいるのを見付けた。すぐに119番通報するとともに心臓マッサージを行い、自動体外式除細動器(AED)も使ったが心肺停止状態で、搬送先の病院で午後10時に死亡が確認された。男性は高齢で持病があったという。警察による実況見分も行われたが事件性はないという。

2011年の事故を受けて同施設では、客が施設に入る際、脱いだ靴を入れたロッカーの鍵を受付で預かる方法を導入し、施設内に残っている客の有無を確認している。今回は、従業員が受付で鍵を確認し浴室に駆け付けた。

市では「今回はすぐに発見できて相応の救命措置も行うことができた。例えば施設の管理に問題があったことによる死亡事故なら公表するが、今回はそうではない」として今回の事案について公表はしていない。

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