家電量販店の国内最大手、ヤマダ電機の上越地域2店目となる妙高店が2011年11月11日、新潟県妙高市柳井田町にオープンした。朝から冷たい雨が降りしきる中、午前10時の開店前にはオープン特価品などを狙って100人ほどが行列を作った。「5台限定」「10台限定」などの目玉商品をずらりと並べたちらしを上越市を含む広範囲に新聞折り込みするなど、たいへんな力の入れようだ。だが、意外や意外。多くの商品で、開店特価より同店のネットショップ「YAMADA電機 web.com」(http://www.yamada-denkiweb.com/)の方が安いことが分かった。
年末年始を控え、需要が増すブルーレイレコーダーとテレビを調べてみた。まずはブルーレイレコーダーだが、5台限りの現金特価品が4機種ある。
当日限りのパナソニックの500GBのブルーレイレコーダーDMRBRT300。展示処分品で36,800円だ。値引きなしでポイントは付かない。ところが同社のネットショップでは36,500円で300円安い。さらに4,380ポイントが付き、クレジットカードでの分割払いやボーナス一括払いもできる。
13日にはシャープの320GBモデルが5台限定で並ぶ。BDH30の展示処分品が現金特価で36,500円。だが、同社のウェブサイトでは36,600円と100円高いものの、4,392ポイントが付く。
日の指定はないが、ソニーの500GBモデルBDZAT350Sは37,800円。ネットショップは36,200円で1,600円も安い。さらに3,982ポイントが付く。
同様にバッファローの地デジ専用HDDレコーダーDVR1Cが17,800円だが、ネットでは16,200円で、さらに1,782ポイントが付く。
テレビは台数限定の商品が6機種あるので省略するが、ネットショップと比べ、ポイントを含めて安いのは1機種のみだった。
同店に電話して、「オープンの限定目玉商品が、なぜネットショップより高いのか」と聞いてみた。すると、「ネットショップの商品と店舗の商品はリンクしていない。安い方を選んでほしい」との答えだった。
ネットで買い物をしたことがある人は、リアル店舗より安いことを実感しているはず。ネットショップは、店舗や人件費のコストのほか、余計な配送コストなどがかからないので、安くなるのは当然である。
しかし、新店舗のオープンぐらい、持ち出し覚悟でやってほしいというのが消費者の心理だろう。