「たい焼きジェラート」上越初登場 あるるんの杜に「ボッカ」オープン

ぱっくりと大きく口が開いたたい焼きの皮をコーン代わりにしたジェラートを提供する「たい焼きとジェラートのお店 Bocca(ボッカ)」が、新潟県上越市大道福田のJAえちご上越が運営する「あるるんの杜」内に2023年1月、オープンした。たい焼き風アイスはニューヨークなど海外で人気で、上越では初登場。

やぎミルクのたい焼きジェラート

ボッカは上越地域の障害者が働く同市丸山新田の一般社団法人「土の香工房」(早津薫代表理事)の就労継続支援A型事業所「ソーシャルファーム ドリーと緑の風」が運営。同事業所は自家農園で野菜やハーブなどの栽培に取り組むほか、地元の農水産物も活用したドライフルーツや塩こうじなど多様な商品の開発や加工、販売まで一貫して行っている。

あるるんの杜でのジェラートの製造販売は、もともとは同JAが直営で行っていたが昨年2月に終了。加工室などの利用者を募っていたことから、同事業所が手を挙げた。観光客や若者を呼び込もうと、海外で人気の「たい焼きジェラート」に目を付けた。

たい焼きの皮やジェラートには、無農薬栽培のコシヒカリで作った米粉やこうじパウダーを使用。またジェラートの乳化剤の代わりに寒天を、生クリームの代わりに生のゴマを搾って作るごま油を使うなど、無添加、無着色、保存料なしにこだわっている。店名も「口から入る食べ物は体に良いものを」との思いを込め、イタリア語で「口」を意味する「Bocca(ボッカ)」にした。

ジェラートは季節によって味が変わり、現在は「やぎミルク」(土日祝日のみ)「珈琲&コーヒー豆」「キャラメル」「焼いも」の4種類。一番人気はやぎミルクで、自家栽培の紅はるかを焼き芋にし、ペーストとカットをたっぷり混ぜた焼き芋味も好評という。

トッピングはあられに砂糖蜜をかけて作る金平糖のような新潟市の伝統菓子「浮き星」と、飼育数日本一を誇る上越市立水族博物館「うみがたり」のマゼランペンギンをイメージしたクッキーを飾る。ポップでSNS映えも意識したジェラートだ。

価格はシングルで1個460円。甘すぎない餡(あん)とクリームのたい焼きは各1個180円。

たい焼きも販売

今後は酒かすやみそなどの地元の発酵食品や自家製ハーブなどのジェラートも販売する予定。早津代表は「障害者の就労支援の事業所とJAによる新たな農福連携となった。たい焼きもあるので子どもから高齢者まで家族で来てほしい」と話している。

営業時間は午前9時30分〜午後4時。火曜定休。