フレッシュなクラフトビールを量り売りで 上越市初の醸造所「TERRA」寺町3にオープン

新潟県上越市で初となるクラフトビール醸造所「TERRA(テラ)」が、同市寺町3に2022年11月、オープンした。地元食材を取り入れるなど、“発酵のまち上越”の新名物を目指し、全国的にも珍しい量り売りでフレッシュな香りと味わいを届ける。

クラフトビールを醸造、量り売りする店内

同市下門前の「トラットリア・ラ・ペントラッチャ」など、県内や首都圏でイタリア料理店などを展開する「クオルス・リストランテ」が運営。国内やイタリアでも流行りのクラフトビールで、発酵食文化が根付く上越という土地ならではの味を発信しようと、店名にはイタリア語で大地という意味などが込められている。

醸造を担当するのは、ペントラッチャのシェフ、横井穂高さん(40)。イタリアのワイナリーで醸造の基本や、長野県茅野市のクラフトビール醸造所「エイトピークス・ブルーイング」でビール造りのノウハウを学んだ。「食事と一緒に楽しむクラフトビール」をコンセプトに、シェフの感性を生かし、料理との相性を追求し造り上げる。

シェフの横井さんが料理との相性を考え醸造

香り高いエールタイプのビールを新鮮な状態で提供しようと、100ml単位で量り売りする。ラインナップは現在3種類で、かんきつ系の香りでスパークリングワインのような味わいの「グレープエール」(100mlで180円)、フルーティな香りと爽やかなキレが特徴の「グラーノエール」(同200円)、じっくり焙煎(ばいせん)したブラウンモルトと三和区産の栗をブレンドした季節限定の「マローネ」(同250円)がある。

3種類をビンやペットボトルで販売(グラスは撮影用)

購入には初回のみ、繰り返し使える量り売り専用ビンの購入が必要で、1000mlが1650円、500mlが1100円。次回以降はビンを持参し、ビール代のみ支払う。お試しやプレゼントにちょうど良い500mlペットボトルでの販売もある。賞味期限は購入から1週間。

酸化を防ぐ専用のサーバーでビールを詰める

横井さんは「料理とのマッチングを考え苦味を抑えているので、ビールが苦手という方もぜひ味わってほしい。家族や仲間内での食事時間を盛り立て、上越に足を運ぶきっかけとして、まちおこしにもつながれば」と話している。今後はペントラッチャでの提供も予定している。

営業は金土日曜と祝日の正午から午後4時まで。問い合わせ、予約は080-8372-9277

寺町3に建つクラフトビール醸造所「テラ」

◇インスタグラム(@terra_birrificio