上越ロケの映画「シグナル」 6月に全国公開

新潟県上越市の高田世界館(本町6)や儀明川沿いなどで2011年8月にロケが行われた映画「シグナル~月曜日のルカ」が2012年6月9日から全国公開される。ロケには上越市民を中心に約100人がエキストラとして参加した。上越での上映館は未定。

恵介役の西島隆弘さん(左)と、ルカ役の三根梓さん(c)2012「シグナル」製作委員会
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関口尚原作の青春恋愛小説「シグナル」を、2010年公開の『時をかける少女』を手掛けた谷口正晃監督がメガホンをとり実写化した作品。主人公はある事件で心に傷を負い、映画館内に引きこもる映写技師・杉本ルカ(三根梓)と、映写助手のアルバイトに来た大学生の宮瀬恵介(西島隆弘)。恵介は採用の際、支配人の南川(井上順)と、不思議な三つの約束させられる。仕事を教わるうち、次第にルカにひかれていく恵介だったが、レイジ(高良健吾)という謎の男が現れてからルカに異変が起きるというミステリアスなストーリーだ。

高田世界館の映写室でのシーン。ルカを演じる三根梓さん (c)2012「シグナル」製作委員会
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舞台となる街なかの古い映画館として設定されたのが、100年の歴史を持つ上越市の高田世界館と、2011年4月に映画上映をやめた長野県上田市の上田映劇の2館。いずれも、ノスタルジックな雰囲気が漂っており、映画製作会社がロケを申し入れた。

上越市内では8月1日から約1か月間、高田世界館や本町6沿いのほか、高田市街地の儀明川沿い、中央5の路上、南高田町の上越地域医療センター病院、吉川区の長峰池などでロケが行われた。

このうち、儀明川沿いではレイジ役の高良さんがスポーツカーで劇場裏にやってきて、恵介役の西島さんと言い争う場面などが夜間に撮影された。また、井上順さんなどの脇役もロケに登場した。

秘められた過去を持つヒロイン、ルカを演じる三根さんは同映画が初出演。透き通った瞳の強さを生かし、みずみずしい演技で注目されている。AAAで活躍する西島さんは、園子温監督の「愛のむきだし」で注目され、大河ドラマ「平清盛」に出演するなど、若手実力派として注目されている。高良さんは、小千谷市片貝町の花火を題材にした映画「おにいちゃんのハナビ」に主演しており、本県とのなじみもある。また、アメリカ在住の女子高生シンガー、Kylee(カイリー)が歌う「未来」が、感動的なクライマックスを盛り上げている。

ロケに全面協力した、高田世界館を所有するNPO法人町なか映画館再生委員会の岸田國昭代表は「配給会社との話はまだないので、上映は未定。映画の舞台となった場所なので、できれば監督や出演者を呼んで試写会や特別上映会などをやりたい」と話している。

映画やドラマ、舞台に大活躍している高良健吾さん(c)2012「シグナル」製作委員会
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若手実力派として注目されている西島隆弘さん(c)2012「シグナル」製作委員会
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【谷口監督のコメント】
 三根さんの持つ強い眼差しこそが、この映画には不可欠のものでした。発声の稽古など正に一からのスタートで、彼女には幾度となく厳しいことを言いました。撮影の終盤、いつしか顔つきがたくましくなった彼女を現場に見たとき、女優が生まれたんだ、と思いました。

◇Kyleeオフィシャルサイト(音楽が流れるので注意)
http://www.kylee.jp/

◇映画のオフィシャルサイト
http://signal-movie.com/