上越市・有沢製作所の希望退職に60人が応募

円高などによる業績低迷で希望退職者の募集を明らかにしていた東証1部上場の有沢製作所(本社・新潟県上越市南本町1)は2012年3月1日、正社員60人が応募したと発表した。約740人いる全従業員のうち、8%が今月末で退職する。

同社によると、対象は54歳以上の正社員。60人のうち約40人が上越市在住で、残りが妙高市在住者という。

同社は1月、主力の電子材料分野で円高による価格競争力の低下や、取り引き先のタイの企業が洪水で被災するなどで売り上げ高の減少が続くとして、全従業員の約1割にあたる70人の希望退職者の募集を発表。2月6~17日に募集を行った。

対象年令に該当する正社員は約100人おり、そのうちの6割が退職することになる。退職日は今月31日。同社は所定の退職金に特別加算金を上乗せして支給し、再就職の支援を行うとしている。退職特別加算金による特別損失は3億5000万円。

また妙高市によると、1月に明らかになった同市栗原のパナソニックデバイス社新井工場での希望退職者募集には、同工場の全従業員約1050人の4分の1にあたる約280人が応じた。そのうち、約100人が妙高市在住でそれ以外は上越市など。退職日は3月31日という。