逆転の発想! 不法投棄防止のユニーク看板

中山間地や林間の道路沿いには、ごみや廃棄物の不法投棄を防ぐための看板が設置されているが、どこも同じような看板のため、警告効果が薄れてくることもあるだろう。

上越市浦川原区の山本ぶどう園から国道8号方面の今熊へ抜ける道路沿いで、不法投棄防止のユニーク看板を発見した。

「捨てるならお金を!」のユニーク看板
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「頼むから 捨てないで!」の看板
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「だ・か・ら 捨てるなって!」の看板
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 看板には、メロドラマ風の「頼むから 捨てないで!」とか、しつこく念を押すフレーズの「だ・か・ら 捨てるなって!」などの標語が書かれている。

中でもインパクト抜群なのは「捨てるなら お金を!」という看板。まずは「捨ててもいいよ」と逆手でくるあたりは、一種の開き直りというか、発想の転換が素晴らしい。その上で「ごみじゃなくて、お金を捨ててね」と、奥の手を出すわけだ。

1994年のテレビドラマ「家なき子」で、安達祐実が言った有名なせりふ「同情するなら金をくれ!」に匹敵するインパクトである。

ちなみに、本当にお金を捨てた人がいるかもしれないと思い、看板の下を丹念に探したが、お金はもちろん、宝石や貴金属、有価証券などは落ちていなかった。

この看板は、ごみの不法投棄に悩む山本町内会(長谷川保会長・35世帯)が今年2010年4月に設置したもので計8枚。下りの道路沿いには木製の立て札、上りは標語を電柱に巻きつけてある。

アイデアは同町内の役員で出し合った。「毎年、文章は変えたい」と長谷川保町内会長は話す。これまでタイヤなど大型の不法投棄が絶えなかったが、看板を設置してからは、空き缶やビニール袋が多少ある程度で、「少しは効果があったかな」という。

なお、今日2010年11月1日から7日までの1週間、新潟県では不法投棄ゼロを目指した「不法投棄ストップ!県民ウイークにいがた」を実施している。