リキシャで日本一周 写真家三井さん上越入り

インドやバングラデシュなどで一般的な交通手段の一つ、三輪自転車タクシー「リキシャ」を運転しながら、自身初の日本一周の旅を行っているユニークな写真家・三井昌志さん(35)が2010年9月19日、上越市に入った。3月に徳島を出発。派手な色のリキシャを運転しながら、訪れた先で写真を撮ったり、1回5 円(ご縁)で人を乗せるなどして、日本各地を回っている。

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京都市生まれの三井さんは、2000年にユーラシア大陸を一周して以降、アジアを中心に37カ国を訪問。写真家として現地の人々の表情を中心に撮影している。そんなアジア各国で旅をしてきた三井さん。「誰もやったことがない方法で日本一周をしよう」と思い立ち、バングラデシュからリキシャを調達し日本一周旅行を計画した。

2010年9月19日午後、上越市夷浜の県道大潟・上越線をリキシャで走る三井さん
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3月1日に徳島市をスタート。四国一周の後、九州に上陸。沖縄、中国、関西、関東などを通り、北海道では国内最北端の宗谷岬を訪れた。その後南下して東北の日本海側へ。新潟には9月15日に入った。19日の上越到着時点で約5900kmを走破。残す行程は北陸地方を通って関西から徳島のゴールまで。距離にして600kmほどで、10月2日のゴールを目指している。

写真家として行く先々で人々の様子や風景などを収めており、新潟ではコンバインや鎌などで稲を刈る姿を撮影した。「いい時期に新潟に入った。素晴らしかった」。また旅先では「会った人とご縁がありますように」と一回5円で人を乗せるタクシーも行っている。既に7万円以上の収益が上がった。収益はNGOを通じてバングラデシュの教育支援に役立ててもらうという。

重量約100kgのリキシャをほぼ毎日こぎ続け現在は「満身創痍の状態」だが、「全国一周していることでリキシャを知ってもらい、バングラデシュにも関心を持ってほしい」と三井さんは今日もペダルをこぐ。