新潟県上越市は2026年2月17日、2026年度の当初予算案を発表した。一般会計は1084億1355万円で前年度より58億4580万円(5.7%)増加した。昨年11月に就任した小菅淳一市長にとって初の当初予算案で、公約に掲げた多世代交流施設やトイレの改修などを盛り込んだ。

一般会計の増額は、リージョンプラザ上越の大規模改修などで普通建設事業費が増加したほか、物価と賃金の上昇により委託料などの物件費が増加したことによる。国の補正予算を活用した本年度補正予算と2026年度の実質予算額を合算した実質予算規模は1074億6437万円で、2025年度に比べて49億3147万円(4.8%)増加した。市の貯金に当たる財政調整基金の残高は2026年度当初で34億1891万円となる。
小菅市長は「わたしにとって初めての予算編成で、この3か月間、市民と対話し職員と議論して編成した」として「『みんなの笑顔』『産業いきいき』『こどもと家族を真ん中』『多様な学び』の4つの視点で具体的な取り組みを反映した」と話した。「市政というのは総合的なもので、全部が優先事項という考えで臨んでいる」とした上で、公約に掲げた中では多世代交流施設、トイレの改修、インバウンド観光などを盛り込んだと説明した。
「多世代交流プレイス」を柿崎と板倉に
公約で13区に設置するとしていた「こどもセンター」は、子どもから高齢者まで幅広い世代が集う「多世代交流プレイス」として、柿崎区と板倉区の空き施設を活用した整備に1583万円を計上した。柿崎区はかきざき福祉センター(柿崎)内に10月に開設予定。板倉区は年度内にいたくら保育園(針)か同区総合事務所(同)での整備を検討している。地元から「多世代交流プレイス」に続く愛称を募集する。
小菅市長は「既存の施設を利用し、子どもの数や利用しやすい場所を考え、まずこの2か所で整備したい。その後は地元の声や要望の強い所、バランスを考えながら、13区に限らずできる範囲で増やしていきたい」と話した。
観光施設などの公共トイレ改修
観光や出張などの来訪者のおもてなし向上と市民の快適な利用環境の確保を図るため、公共施設などのトイレの改修に1億428万円を計上した。老朽化や利用状況を踏まえ、春日山神社と林泉寺、高田駅前をはじめ、高田城址公園や五智公園などの都市公園、ほくほく線沿線駅などで内外装の改修や洋式化、照明のLED化を行う。
小菅市長は「観光や経済振興という意味で、ささいなことかもしれないがトイレに注目した。ここに住んでいる人が快適な生活を送れるようにするのも目標」とした。
インバウンド観光 “Meet Japan in Joetsu”
"Meet Japan in Joetsu"をキャッチフレーズにインバウンドの観光誘客、観光コンテンツ造成に667万円、観光PR強化に1182万円を計上した。小菅市長は「上越には日本のいいところが凝縮されている」として、妙高のリゾート開発も視野に外国人観光客などをターゲットにPRしていく。
前市政の通年観光計画については「市として策定したものであり廃止はしないが、強く推進していく施策としてはMeet Japan」「13区を含めた魅力を総合的に打ち出していきたい」と説明した。