中山間地の水田9.4haで稲が枯死 上越市が農地渇水対策本部設置

新潟県上越市は先月から雨がほとんど降らない日が続いているとして2018年8月3日、農地渇水対策本部(本部長・近藤直樹農林水産部長)を設置した。同日開かれた初回の会合では中山間地を中心に水稲の枯死被害が出ている状況が報告された。

市職員が3日までに市内の水田を調査したところ、浦川原区、安塚区、牧区、吉川区、名立区、柿崎区の中山間地を中心とした30か所合計9.41haで稲の枯死が確認された。このほか、大島区でも枯死被害があるという。また、柿崎区で鶏7371羽が暑さで死んだ。

名立区飛山の稲が枯死した田んぼ(写真・上越市農政課提供)
名立区東飛山の水稲枯死状況1

平野部の関川水系土地改良区管内では、関川取水堰で流量が減少しているものの、笹ヶ峰ダムと野尻湖からの放流で8月下旬まで水を確保できる見通しだという。一方、このほかの川では水量が少なく多くの場所で番水を行っているほか、ため池の水量も少なくってきているという。

市では3日から農政課と13区総合事務所に干ばつ被害相談窓口を設置した。4、5日の土日曜も開設する。

水稲の枯死被害などが報告された上越市の農地渇水対策本部会議
渇水会議

近藤農林水産部長は「中山間地を中心に被害が深刻化している。これ以上被害が出ないよう関係機関と連携して対応したい」と話した。

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