炎天下の車内での爆発実験動画をネットで公開 上越地域消防局

厳しい残暑が続く中、炎天下の車内に冷却スプレーや制汗スプレーなどを放置すると高温になり破裂する恐れがあるとして、新潟県の上越地域消防局は注意を呼び掛けている。2020年8月には、危険性を知ってもらおうと、スプレー缶の破裂温度と破裂時の威力の実証実験動画をインターネットで公開し、警鐘を鳴らしている。

冷却スプレーや制汗スプレー、ヘアスプレー、カセットボンベなどの中には、可燃性のLPガスが含まれており、「温度が40度以上になる所に置かないこと」と記載されている。高温になるほどガスは膨張し、缶の内圧が高まり、破裂する危険が大きくなる。

約73度で爆発するスプレー缶(実験動画より)
スプレー缶破裂実験2

実験は、実際に事故が発生する状況により近付けるため、缶を入れた専用ボックスの周りの空間ごと温めることで、炎天下の車内を再現。40度から徐々に温度を上げると、60度程度で缶が横揺れし、膨張し始めた。73度に差し掛かろうとした時、爆発して炎が上がった。缶の口金やボックスの蓋などが吹き飛んだほか、コンクリート製の天井にえぐれたような痕跡が付き、火災の危険だけでなく物理的に人を傷付ける危険性も証明された。

スプレー缶の破裂により蓋と前板が吹き飛んだボックス(同)
スプレー缶破裂実験3

8月19日には広島県で、トラック運転手の男性が車内で冷却スプレーを使用後、たばこを吸おうとライターを使ったところ、火がガス成分に引火して爆発。トラックが大破しけがを負う事故が発生している。

消防では、スプレー缶を炎天下の車内など高温になる可能性がある場所に放置しないことや、缶が傷付かないよう慎重に扱うことを強く呼び掛けている。

また、新型コロナウイルスの感染予防対策として、アルコール消毒液を使用する機会が増えたことから、消毒液スプレーや携帯用ボトルなども車内に放置しないよう、併せて注意を呼び掛けている。

同局予防課火災調査係の入村宗係長(41)は、「人を殺傷するほどの威力があることも実験で証明された。どんなスプレー缶でも中にガスが入っているので、車の中に放置するのは厳禁。危険物だということを理解し、正しく恐れ、上手に使うことをお願いしたい」と話している。

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