上越市の新潟県立中央病院に内視鏡センター完成!上越初のPET-CTは10月稼働

新潟県立中央病院(矢澤正知院長)は2015年9月6日、がん診療機能の強化を図るため昨年11月から同院西側に建設していた内視鏡センターと、上越地域で初導入となるPET-CT(ペット・シーティー)室の竣工式を行った。

関係者によるテープカット
テープカット

施設は一部2階建てで、延べ床面積は1306平方m。胃カメラや大腸カメラなどを行う内視鏡室が5室、多様な検査が可能なCアーム型X線テレビシステムを設置した内視鏡透視室が2室、ほかに記録室、リカバリーエリアが5ブース設けられている。内視鏡診断が正しくできるようスペースにゆとりがあり、患者のプライバシーにも配慮している。

Cアーム型X線テレビシステムを設置した内視鏡透視室
内視鏡の部屋

また、上越地域では初めてのPET-CT室を備えた。PETは、ブドウ糖に微量の放射性物質を付けた薬剤を注射してがんや炎症の画像を撮影する方法。PET画像に病巣の正確な位置や形状が分かるCT画像を重ね合わせることで、より精度の高い診断が可能になる。1日6人程度が検査できる。本体価格は約1億5000万円。検査開始は10月末の予定。

広々とした待合室
待合室

午前11時から行われた竣工式で、県病院局の若月道秀局長は「内視鏡室をこれまでの2室から5室に拡充し、PET-CTも導入した。今後も医療サービスの充実に務め、信頼される基幹病院にしたい」とあいさつした。矢澤院長は「PET-CTはこれまで、新潟市や長野市に行って受けるしかなかったが、上越で一貫してできるようになる」と期待感を述べた。上越医師会の服部伸会長は「医師不足解消への波及効果を期待したい」と述べた。

午後からは近隣町内を対象にした内覧会が行われ、約50人が新施設を見学した。参加者の男性(73)は、「素晴らしい施設。半年に一度CT検査を受けているが、新しい施設なら安心」と話していた。

長谷川正樹副院長は「現在は上部消化管内視鏡(胃カメラなど)が年間4200件、下部消化管内視鏡(大腸カメラなど)が年間1000件あるが、この1.5倍は可能になる」と話していた。

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