戦国武将、上杉謙信の遺徳をしのぶ「第95回謙信公祭」(同祭協賛会主催)が2020年8月16日、新潟県上越市大豆の春日山神社などで開催された。新型コロナウイルスの影響で、出陣行列や川中島合戦の再現などの主要イベントが中止となり、神社境内で武てい式や太鼓演奏などを行うにとどまった。
1926年から、戦時下でも一度も中止されることなく毎年開催されてきた同祭。今年は新型コロナの感染拡大で開催が危ぶまれたが、規模を縮小し、来場者への検温や手指消毒などの感染対策を実施して開催された。出陣行列と川中島合戦の再現が中止となるのは、記録が残る1973年以降初めて。
この日は午前中に、同神社拝殿で関係者約20人が参加した祭典が執り行われた後、午後1時から、境内の特設ステージでオープニングセレモニーが開かれた。あいさつに立った同祭協賛会の山田知治会長は、「祭りを続けてきた先人のふるさとを愛する気持ちを守り、伝統を次の世代に受け渡さなければいけないという強い思いがあり、開催に至った」と説明した。
境内では「謙信流陣太鼓」による合戦をイメージした力強い曲の披露や、「春日山一義会」による、謙信が出陣の際に行ったとされる武てい式の再現、「越後上越上杉おもてなし武将隊」による演武などが行われ、観客を盛り上げた。
友人同士で毎年出陣行列に参加しているという、柏崎市の団体職員の女性(62)と上越市春日新田5の会社員の女性(32)は「出陣行列の中止は残念だが、こういう形でも開催してくれてうれしい。いつもはリハーサルがありゆっくり見れないので、違った見方ができて良かった」と話していた。
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