回顧2018年 上越タウンジャーナル記者トーク(1)

2018年も残り少なくなりました。今年も「上越タウンジャーナル」をご愛読いただき、ありがとうございました。今年1年間、新潟県上越地域で起きたいろいろなニュースを振り返り、エピソードを交えながらトークを繰り広げます。今日はその第1回です。

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記者A 今年一番の話題は何と言っても新水族博物館「うみがたり」のオープンだろう。総事業費113億円をかけた一大事業で、市民の期待も大きかっただけにいろいろな声が聞かれた。

6月26日にグランドオープンしたうみがたり
open

記者B うみがたりの近くには飲食店が少なく、昼食難民がいたと聞いた。直江津屋台会館で6月30日と7月1日にオープン記念イベントをやって、食べ物の屋台が出て大変にぎわった。観光客もたくさん訪れ、好評だった。うみがたりの近くで、あのようなイベントを夏休み中もやってほしかったという声があった。

記者C 直江津の市街地にも観光客が繰り出して、行列ができた店もあった。観光客が「海鮮丼のおいしい店」などとスマホで店を検索すると、いつも同じ店が当たり、その店は繁盛している。他にもおいしい店はたくさんあるが、なぜか閑散としている。なぜ格差が出ているかというと、おいしいかどうかより、ネットに情報があるかどうかだけなのだ。多くの観光客にとって「ネットにない店(情報)は、存在しないのと同じ」ということを、当事者が理解していない。

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記者A 上越タウンジャーナルの読者には新聞を取っていない人も多いと思うが、11月29日の朝日新聞新潟版の記者コラムは必読だ。上越市内で有名な居酒屋で、税抜き1280円の「海の幸膳」を昼に注文したら、店員に地元産のモズクをしつこく勧められたという。300円くらいだろうと渋々応じたら、レシートには800円の記載。カモにされたという話。「こんな商売を続けていたら、上越の飲食店を訪れる人が減ることは間違いない」と結んでいる。

記者B 実はわたしも夜に3人で利用した際、同じようにモズクを勧められて注文した。3人で2400円とは知らなかった。どうりで思ったより高かったわけだ。

記者C それにしても、われわれを含めてどこも似たような横並びの記事ばかりと読者からお叱りを受けることが多いが、今回のモズクのような話を自由にタイムリーに記事にできるメディアはすごい。われわれも見習わねば。

記者A 観光客をカモするというのは論外だが、上越の店は「おいしいものを提供していれば客は来る」と思い込んでいる。クレジットカードや電子マネー決済が使えない店が多いのも、それを裏付ける事実だ。何割か客を失っていることに気が付いていない。

記者B オープンしたばかりの「うみがたり」でイルカ1頭が死んだね。記者会見で市長が死んだイルカの性別を間違えて話し、うちを含めて複数の新聞社などの記事が誤報となった。

記者C 調べないで書いたわれわれも悪いけど、記者会見での組織のトップの発言なので。市長の発言はただの単純な勘違いで、記者会見は市の広報セクションが仕切っていて、市長の発言の誤りに気づいた職員もいたはずだ。しかし、指摘せずそのままにして、結果的に誤った情報が発信された。県内第三の都市の広報体制がこれでは、せっかくの新施設も台無しだ。

記者A いろいろと言えばきりがないけど、いろいろと細かいことが気になるという声も聞かれる。

記者B 傘立てがない。駐車場から入口まで結構な距離があるので、天気の悪い日は傘は必須。入口には傘のつゆを振動で払う機械があり、傘をずっと持ち歩くことになる。混雑時は危険な上に、片手がふさがると写真を撮ったり、買い物をするのに支障が出る。傘立てを置くスペースがないなら、駐車場からの歩道に雁木状の屋根を付けるべきではないか。少なくとも、駐車場に「館内に傘立てはありません」の表示ぐらい必要だろう(笑)。

レストラン「Restorante Los Cuentos del Mar」
うみがたりレストラン

記者C ある有力な筋から「レストランではビールは1杯までしか注文できない」という話を聞いたが…。

記者A わたしもそういう話を聞いたので、店に確認してみたが、そんなことはなかった。店名は「Restorante Los Cuentos del Mar」(レストランテ ロス クエントス デル マール)で、「人気店舗デザイン年鑑2019」にも掲載されたとてもおしゃれな空間。あまりにおしゃれなところなので、そういう話が出たのだろう。まあここで、ベロベロになるまで飲んでもらっては困るよね。

第2回につづく)