高田城址公園観桜会に「駐車場シェア」導入 事業所や住宅の空きスペースを渋滞解消に活用

新潟県上越市で開催される「第99回高田城址公園観桜会」(2024年3月29日〜4月14日)の渋滞対策として、会場周辺の事業所や住宅などで使っていない駐車場を予約制の有料で貸し出す“駐車場シェア”を導入する。車での来場が多い観桜会で、会場に近い駐車場を分散して確保することで、周辺の交通渋滞の緩和を期待している。

「軒先パーキング」を利用

上越市など観桜会主催者と国交省高田河川国道事務所、駐車場シェアサービスを展開する「軒先」(本社東京都港区)が連携し、同社の「軒先パーキング」を利用する。観桜会では、例年、会場に近い関川中央橋右岸の臨時駐車場に入ろうとする車で国道18号鴨島ICから渋滞が発生したり、駐車場を探す車が会場周辺を周回したりしている。

軒先パーキングのホームページ

軒先パーキングは、事業所や住宅などの土地を駐車場として貸したい人と駐車場を探している人をつなぐサービス。これまで県内でも長岡まつり大花火大会やぎおん柏崎海の大花火大会などで導入実績があり、長岡花火では約2000台の駐車場を確保したという。

軽自動車1台分から登録可能

軽自動車1台分のスペースから登録可能で、貸し出し日は自由に設定できる。インターネットで登録し、立ち会いや特別な手続きは不要。駐車場の利用予約が入ると登録者に電子メールで利用者情報が送信される。駐車料金は登録者が設定でき、観桜会の場合、1台1日1000〜3000円を想定している。登録者にはシステム利用料(駐車料金の35%)と消費税を差し引いた金額が口座に振り込まれる。

高田城址公園周辺に登録呼び掛け

渋滞対策プロジェクトを担当する高田河川国道事務所は、花見客が増える土日祝日が休日の事業所の駐車場や、車が出入りできる状態の空き地などの登録を呼び掛けている。担当者は「どのくらい登録があるのか手探りの部分もある」としながらも、民間の協力を得て渋滞解消につなげたいとしている。

駐車場登録のちらし

一部の公式臨時駐車場には予約制導入

駐車場シェアのほかに、会場まで徒歩10分の上越南消防署(北城町1)の「臨時第2駐車場」では予約制を導入する。同じ軒先パーキングのサービスを使い、観桜会期間中の土日曜に限り、50台分に最大3時間45分の四つの予約時間枠を設定。利用希望者は3月15日から軒先パーキングのサイトから予約できる。駐車料金は1台2000円で、支払いは申し込み時にクレジットカードか携帯キャリアの決済となる。

予約制を導入する上越南消防署の「観桜会臨時第2駐車場」

問い合わせは下記の軒先の各サイトで受け付けている。