新潟県上越市の公園で2023年6月から、キッチンカーの出店が始まった。にぎわいづくりや来園者の利便性向上のため市が始めた取り組みで、出店者や公園を訪れた人からは喜びの声が聞かれた。
キッチンカーが出店するのは、高田城址公園(本城町)、五智公園(五智6)、たにはま公園(西戸野)の3か所。市はこれまでイベント時以外の出店は認めていなかったが、来園者へのアンケートで飲食提供を求める声があり、昨年9月に期間限定で出店を認める社会実験を実施。好評だったことから、本年度は通年実施し、11月末まで出店予約を受け付けている。
たにはま公園では6月10日、アイスのキッチンカー「スマイルアイスクリーム」が初出店した。妙高市の大塚智さん(37)が今年の春から始めた同店は、バニラやガトーショコラ、ラムネなど時期によって変わる多彩なメニューのアイスクリームのほか、凍らせたフルーツとアイスを混ぜ合わせたニュージーランドの定番アイス「リアルフルーツアイスクリーム」を販売する。
この日は上越市高田で最高気温26.9度の夏日となったこともあり、多くの家族連れがアイスを食べて涼んでいた。息子2人と夫と訪れた同市下吉野の30代女性は「たにはま公園にはよく来るが、自販機や売店がなく、食べ物は持参していたので(キッチンカーの出店は)うれしい。子供もアイスが食べられて喜んでいた」と話した。
大塚さんは「元々たにはま公園には子供と来ていて、2年ほど前に『キッチンカーがあればいいのに』と思ってアイス屋を始めたので、念願がかなった。子供たちが喜ぶ店にしたい」と語った。同店は6月17、18日にもたにはま公園に出店するほか、インスタグラム(@smileicecream_myoko)で出店情報を発信している。
市都市整備課は「にぎわい創出のため行っているのでぜひお越しください」と話している。各公園の出店予定は、市ホームページで月ごとに掲載する。予定にはまだ数店しかないが、同課によると、カレーやラーメンなどの出店申し込みも続々と寄せられているという。