沖縄の老舗アイスクリーム専門店「ブルーシール」のアイスクリームをテイクアウト販売する「kitchenたまちゃん」が2021年8月下旬、新潟県上越市西本町1にオープンした。ブルーシールは、県内では湯沢町のGALAスキー場内にスキーシーズンのみ営業するフランチャイズ店があるが、常時販売の店舗は珍しい。
ブルーシールは、沖縄の米軍基地内にミルクプラントを設立した米フォーモスト社を母体に、1948年に創業したフォーモストブルーシール(本社・沖縄県浦添市)が販売するアイスクリームブランド。沖縄県内だけでなく、近年、関東や近畿にも直営やフランチャイズで店舗が増えている。
沖縄の高温多湿な気候風土に合わせ、植物性脂肪分でさっぱりと口溶けの良い味わいの中にもコクがあるのが特徴。「チョコレート」や「バニラ&クッキー」などの定番のほか、「紅イモ」や「塩ちんすこう」「サトウキビ」「シークワーサーシャーベット」、紅山イモの「ウベ」といった沖縄ならではのフレーバーがあるのも人気の理由だ。
キッチンたまちゃんは、市内の居酒屋に勤務していた玉城幸也さん(44)と亮子さん(55)夫妻が独立してオープン。幸也さんの出身地の沖縄料理を提供する居酒屋をメインとしている。沖縄から食材を仕入れる関係で、フランチャイズではないがブルーシールの一部商品が取り扱え、アイスクリーム販売はいわば「おまけ的」(亮子さん)に始めたところ、人気となっている。
14種類のカップ入りアイス(各350円)とバニラアイスをココアビスケットで挟んだ「ポーラーベアー」(250円)を販売。月替わりのお薦めフレーバー(350円)はディッシャーでカップに盛り付ける。
店先にある沖縄の青い海を連想させる鮮やかなブルーののぼり旗が目を引く。道行く人の「こんな所にブルーシールがある」と驚く声が、2階の自宅まで聞こえてくるという。観光で沖縄に行き食べたことのある人からブルーシールを全く知らない人まで、購入するのは女子高校生や幼い子ども連れの女性などが中心。夜も営業しているため、お酒の締めに買う男性客もいる。
ブルーシールのロゴの入りグッズや沖縄の駄菓子も販売している。亮子さんは「ブルーシールを知らない人はぜひ食べてみてほしい。普通のアイスより少し高いので、自分へのご褒美にも」と話している。
営業時間は平日が午後4時〜同10時30分、土日祝午前11時〜午後9時。平日昼間も居酒屋入り口の左側のインターホンを押せば、玉城さん夫妻が在宅時は販売する。
アグー豚のしゃぶしゃぶやゴーヤーチャンプルーなどの沖縄料理や各種焼き鳥を提供する居酒屋は、午後5時〜同10時に営業。土日祝の午前11時〜午後4時に限り、長野市在住の親類が長野の創作郷土料理などを提供する「たまちゃん食堂」となる。
木曜定休。025-512-0558。
▽ブルーシール https://www.blueseal.co.jp/