東京五輪の選手村で使われた木材がベンチに 上越市内の公共施設に登場

新潟県上越市はこのほど、昨年の東京五輪・パラリンピックの選手村施設に使われた市産スギ材をベンチに加工し、市内16の公共施設に設置した。

上越市役所木田第1庁舎1階に設置されたベンチ

大会組織委員会が、全国63自治体から集めた国産木材で選手村の代表的な施設「選手村ビレッジプラザ」を建設し、大会後に各自治体でレガシー(遺産)として木材を活用するプロジェクトに、同市も参加。市産のスギの丸太64本を提供した。

大会後の今年2月に市に木材が返却され、市民に気軽に使ってもらえるものにしようと、幅170cmの3〜4人掛けベンチ40台に加工。背もたれ部分などには選手村ビレッジプラザのイラストや市の名前、ベンチの紹介文などの焼印が押されている。市役所木田第1、2庁舎やリージョンプラザ上越のほか、ドイツ体操チームが事前合宿を行った大潟区の上越体操場ジムリーナ、聖火イベントが行われた高田城址公園オーレンプラザなど16施設に11月に設置し、今後市立小学校数校や県立謙信公武道館にも設置する予定。

ベンチの背もたれ部分に記された焼印

市農林水産整備課の宮崎忠幸副課長は「地元の木がオリンピックの施設に役立ったことを広く知ってもらえたらうれしい」と話している。