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直江津市街地を火災から守れ 天王川を消火に活用する実証実験

2週間前

2016年12月に発生した糸魚川大火を踏まえ、新潟県上越市は2017年11月5日、直江津地区の天王川を大規模火災時の消防水利として活用する実証実験を行った。市や消防関係者らが参加し、排水ポンプ車で関川の水を天王川に流入させ、消火活動に必要な水の量や、たまる時間、塩分濃度などを確認した。

排水ポンプ車で関川から天王川へ水を流入させた
20171105消防水利実験

ためた水をホースで放水
20171105消防水利実験2

消火に使える河川が少ない直江津市街地

糸魚川大火のような大規模火災時には水不足になる場合がある。直江津地区の市街地には、消火活動に活用できる河川などが少ないため、市は関川に繋がる天王川を消防水利として活用できるか確認しようと、実証実験を行った。

実験は、直江津地区の住宅密集地で火災が発生し、強風で延焼が拡大したという想定で行われた。上越地域消防事務組合、市消防団、市危機管理課、国交省高田河川国道事務所など関係機関の83人が参加し、排水ポンプ車1台、消防ポンプ車5台、可搬ポンプ4台を使って実験が行われた。

課題は予定の2倍の時間がかかった水のくみ上げ

午前8時に、関川につながる天王川の樋門を閉じ、同事務所の排水ポンプ車で関川の水をくみ上げ、約1500tの水を1時間25分かけて天王川に流入させた。作業は45分の予定だったが、実際は約2倍の時間がかかった。その後、樋門から約1km上流の所にビニールシートと重石で堤防を作り、さらに上流部に可搬ポンプで放水し、30cmの高さまで水をためた。

参加した関係者らは、水がたまる範囲の確認、かかる時間、水の塩分濃度を調べたほか、放水による水位の確認を行った。

塚田弘幸防災危機管理部長は「ためた水で十分放水できることは確認できた。逆流などの問題はなかったが、課題は時間がかかってしまったこと。結果を分析して検証し、消防力強化や消防戦術に生かしていく」と話していた。

12月3日には、高田地区でも流雪溝を活用した実証実験が行われる予定。