無印良品直江津がグッドデザイン賞 まちづくり拠点として期待

新潟県上越市西本町3の直江津ショッピングセンター2階に7月にオープンした「無印良品 直江津」が、本年度のグッドデザイン賞を受賞した。直江津地区の朝市への出店など、地域活性化に向けた取り組みが評価された。

今年7月20日にオープンした「無印良品 直江津」
20201110無印がグッドデザイン賞1

グッドデザイン賞(公益財団法人日本デザイン振興会運営)は、1957年に通産省(当時)が創設した、日本で唯一の総合的なデザイン評価・推奨の仕組み。製品や建築のほかシステムやサービスなど、有形無形にかかわらず贈られる。本年度は4769件の審査対象のうち1395件が受賞した。

審査は応募カテゴリーごとに行われ、同店は「地域・コミュニティづくり」のカテゴリーに応募。6〜7月に1次審査、7〜9月に2次審査が行われた。店舗を運営する良品計画(東京都)は、同店が地域の“くらしの真ん中”になることを目指し、買い物だけでなく学びや遊び、発見の場を設けたことや、上越市などと包括連携協定を結んだこと、開店前からフィールドワークを実践して三・八の市に出店したことなどをアピール。

直江津の三・八の市に出店(2020年5月13日撮影)
20201110無印がグッドデザイン賞2

審査委員は「短期での売り上げ実績が全国2位と聞いて大変驚いた。その大きな理由は地域住民とのワークショップを経たからだという。点が線を結び、やがて面へと変わっていく様に、今後は上越市全体のエリアリノベーションを担う拠点への成長を期待したい」と評価した。

同社ソーシャルグッド事業部スペースグッド担当部長の河村玲さん(43)は受賞を受け、「ここからさらに市民の皆さんや行政と一緒に、地域活性化に尽力していきたい」と話したほか、10月31日と11月1日に開催した防災イベントに地元住民を中心に約2000人の来場があったことに触れ、「(オープンからの)3か月の大きな成果。地域のお店にも出店してもらい、良い連携ができつつある」と手応えを語った。

同社は本年度、防災セットがグッドフォーカス賞に選ばれるなど、同店のほか3件で受賞を果たした。

関連記事