新潟県上越市の合併20周年を祝う記念式典が2025年5月17日、高田城址公園オーレンプラザで開かれた。集まった約500人の市民らは、これまでの市の歩みを映像などで振り返り、古里のさらなる発展に期待を寄せた。
同市は2005年1月1日、旧上越市が13町村を吸収合併し誕生した。14市町村の合併は全国最多。
式典には市民のほか、関係自治体、団体、議員らが参加した。あいさつに立った中川幹太市長は合併後の市政について、地域の特性を生かした自主自立のまちづくりや、交通の利便性を生かした産業振興など拠点性の向上に取り組んできたと説明。「人口減少や物価高騰などで先を見通すのが難しい中、合併を決断した皆さんの志に思いを致し、持続可能なまちを形づくり後世につなぐことが大切。市民一人一人が新しい時代を切り開くために挑戦し、活躍できる環境づくりを進めていく」と述べた。
合併後の市の歩みをまとめた映像や同市ゆかりの著名人からのビデオメッセージも上映され、同市出身のイラストレーターでアートディレクターの大塚いちおさんは、「上越は食べ物もおいしいし人もいいし、分かりやすい四季もある素敵なまち。素敵な所に住んでいると皆に思ってもらえたらうれしい」と言葉を寄せた。
また、8月に開催される第100回謙信公祭で上杉謙信役を務める松平健さんからのビデオメッセージがサプライズで上映され、「上越市合併20周年おめでとうございます。私も立派な謙信公になるのでぜひお楽しみに」と話す松平さんに、会場から拍手が起こった。
記念トークでは市内で活躍する若者4人がITや農業、教育、観光と各自の分野から市の発展などについて思いを語ったほか、県立高田高校合唱部による上越市民の歌「このふるさとを」の合唱、上越高校ダンス部や越後上越上杉おもてなし武将隊によるパフォーマンスが行われた。