上越市議会の議員定数5年前に続き「現状維持」 今後の検討は改選市議に委ねる

新潟県上越市議会の定数見直しについて検討していた議員定数検討会議(座長・橋本洋一市議)は2024年3月19日、石田裕一議長に対し、定数32の「現状維持」とし、今後さらに検討を継続する必要があるとする検討結果を答申した。議員定数は1年をかけて検討した5年前の2019年の答申でも現状維持だった。定数見直し議論は4月の改選後の新たな市議に委ねられた。

石田議長に答申する橋本座長(右から2人目)

答申では、広大な市域がある同市で行政に市民意見を反映させるには一定の定数が必要とした一方、2012年に定数32となってから10年あまりで人口が約2万人減少したほか、糸魚川、新潟、柏崎、妙高の4市で定数を削減していることに言及。検討状況や市民意見など踏まえた結論として、「今後さらに時間をかけて検討する必要がある」としている。

同検討会議は昨年8月に市議9人で設置され、計6回の会議と市内3か所で市民の意見を聞く会を開くなどして検討した。

橋本座長は「本来であれば結論を出したかったが、検討期間が限られていた。検討会議の議員からももう少し時間をかけて議論すべきという意見が多かった」と述べた。

昨年5月に定数見直しの検討を提案した石田議長は「財政が厳しい中で議員のあり方について検討を継続する必要があると、次の新しい市議会に申し送りしたい。やったことに意義はあった」と話した。