岸壁幼魚採集家の鈴木香里武さんが魅力発信 うみがたりで「ごきげんようぎょ展」始まる

岸壁幼魚採集家として活動するタレントの鈴木香里武(かりぶ)さん(32)とのコラボ特別展「ごきげんようぎょ展」が2024年3月20日、新潟県上越市立水族博物館うみがたりで始まった。鈴木さんが太平洋側で採集した幼魚など20種を展示し、初日には来場者に生態や魅力を直接紹介した。

来場者に幼魚の生態を紹介する鈴木さん(奥)

鈴木さんは幼少期から魚に親しみ、「さかなクン」ら専門家との交流などを通して知識を蓄えた。現在は北里大学大学院で稚魚の生活史を研究する傍ら、“令和のお魚王子”としてテレビ出演や執筆、水族館の企画プロデュースなど幅広く活躍する。タモ網を使い、漁港で成魚になる前の小さな魚を採集しており、2022年には幼少期から通っていた静岡県に「幼魚水族館」を開き、館長を務めている。

ナンヨウツバメウオやカクレクマノミの幼魚

北陸エリア初開催となるコラボ展では、静岡県の駿河湾などで鈴木さんが直接採集したものなど、20種80匹を展示。外敵から身を守るため、枯れ葉の様な見た目で漂流物に擬態する「ナンヨウツバメウオ」の幼魚や、成魚同士の縄張り争いに巻き込まれないよう、成魚とは異なる渦巻き模様をした「タテジマキンチャクダイ」の幼魚などが並び、その生態をパネルで解説している。日本海をテーマにしている同館ではめずらしい魚が見られるのも見どころだ。

タテジマキンチャクダイの幼魚とパネル展示

エントランス前広場で行われた開会式では、成魚になり、幼魚水族館を卒業してうみがたりで展示されることになった“卒魚生”もお披露目された。鈴木さんは「小さな体で大海原を生き抜く工夫をしてきた生き様を間近で感じてもらえると思う。一つ一つの色や形、模様には意味があって物語が詰まっている」と幼魚の魅力を語った。

卒魚生を紹介し、幼魚の魅力を語った

家族で訪れた上越市立飯小学校5年の男児(11)は「成長した魚しかあまり見ていなかったので、幼魚を見られてよかった。小さい魚が優雅に泳いでいてかわいかった」と話していた。

サイン会も行われ写真撮影するなど交流した

コラボ展は6月9日まで。期間中の5月5日には鈴木さんと上越市内の漁港での岸壁採集体験や、トークショーなどのイベントもある。詳しくはうみがたりホームページで確認できる。

 

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