新潟県上越市で最大震度5強を観測した能登半島地震による津波で、なおえつ海水浴場に浜茶屋の木材や土砂などが流され、通行止めになっている海岸脇市道の復旧作業が2024年1月4日午後から始まった。
同海水浴場は海水浴シーズンに家族連れらでにぎわいを見せ、現在はなおえつ浜茶屋組合の7軒が海の家を営業する。1日に発生した地震で、海岸に置かれていた資材や家財、小屋、トタン、コンテナ、自動販売機などが波にのまれて流されたほか、海岸沿いの道路脇に建つ土産店にも海水やがれきが流れ込み、海水浴場につながる市道「五智居多ヶ浜シーサイドライン線」は通行止めが続いている。
撤去作業に先駆け、4日午前には市や県、浜茶屋組合、建設業者が集まり、現場を見回りながら道路開通や撤去作業の手順などを確認した。市道をふさぐ小屋の中にある家財などを浜茶屋組合の所有者が片付け、建設業者が重機で大木やコンテナなどを撤去して市道を開けた後、砂浜に散乱した家財などの片付けを順次実施することとなった。
なおえつ浜茶屋組合の桑原尚二組合長(59)は「どうしたらいいのだろうか。今年の夏の営業にたどり着けるかどうかもわからない」と砂浜を見つめ、「まずは道路の開通を最優先にし、安全を確保しながら対応していきたい」と話した。
市道路課によると市道の開通は1月12日の作業終了を目指すという。