田園風景広がる新潟県妙高市雪森に2023年4月、宿泊施設を併設したすし店「Auberge 蔵人(オーベルジュ くろうど)」がオープンした。上越市出身のオーナーシェフ、松苗清人さん(41)が「帰りを気にせずゆっくりと過ごしてほしい」という思いから“泊まれるすし店”をコンセプトに、地場産の旬の食材にこだわった料理や県内の日本酒を提供する。
店を切り盛りする松苗さんは、18歳から関西の料亭で6年間修行を積み、地元に戻ってからは上越地域の老舗すし店で腕を磨いてきた。店名のオーベルジュはフランス語で郊外や地方にある宿泊施設を備えたレストランを意味し、蔵人は米どころ新潟の酒を料理と一緒に楽しんでほしいと、酒造りにちなんで決めた。
店舗は以前の職場で県外から訪れた客に言われた「田園風景を見ているのが1番のごちそう」という言葉から、田園に囲まれた民家跡地に構えた。古民家風の落ち着いた雰囲気の店内には、テーブルとカウンターの全32席を設置。窓から望む山々や庭などの風景が自慢だ。
松苗さん自らが目利きした新鮮な魚介類などを、オープンキッチンで調理する。ランチ限定のセットメニューは日替わりの食材を使った「腹九分盛り握り5貫」(1100円)、「満腹握り8貫」(1870円)、「海鮮ちらし」(1650円)などがあり、セットは天ぷらやカルパッチョ、茶碗蒸し、麺料理などから2品選べるほか、汁物も付く。
ディナーは「寿司盛」(1200円)や「上握り」(2200円)をはじめ、刺盛り、焼き魚、フライなどもそろう。宴会コースや飲み放題は応相談。
宿泊は1日1グループ限定で完全予約制。最大8人まで泊まれて1泊3万円。リビングのほか、寝室は和室と洋室の2部屋があり、ヒノキの風呂と大人2人が入れるサウナも完備。カラオケやテレビゲームも楽しめる。
松苗さんは「料理はもちろん空間も楽しんでゆっくり過ごしてほしい。いずれは県外や海外からも訪れてもらえるよう発信したい」と話している。
住所は妙高市雪森693-5。営業時間はランチが午前11時〜午後3時、ディナーが午後5時〜同9時30分。ラストオーダーはいずれも閉店の30分前。火曜定休。問い合わせは0255-78-7380。