大寒にトウガラシの雪さらし 純白の雪原に真っ赤な帯

鍋物などの香辛調味料として知られる新潟県妙高市特産「かんずり」の主原料となるトウガラシの雪さらし作業が、雨模様の大寒となった2019年1月20日、同市西条で始まった。白い雪原に真っ赤なトウガラシが次々とまかれ、訪れたアマチュアカメラマンや見学者を楽しませた。

小雨が降る中、行われたトウガラシの雪さらし作業(妙高市西条)
雪さらし1

かんずりは上越地方の伝統食で、かつては各家庭でも作られていた。現在は妙高市西条の「かんずり」(東條昭人社長)が商標登録を持ち、特産品として製造販売している。

雪さらしは塩漬けしたトウガラシを雪の中に数日間置いてあくを抜く作業で、毎年大寒の日から作業を始める。初日は、塩漬けした約1トンのトウガラシが用意され、4人の従業員が手際よくまいた。雪原には見る間に4本の赤い帯ができた。作業は2月末まで随時行われる。

東條社長は「今年用意したトウガラシは、自社栽培と契約栽培を合わせて15トンほど。昨年は猛暑のため、実が薄く例年よりも5トンほど収量が少ない」と話す。トウガラシは雪さらしの後、こうじやユズ、塩を加えて3年間熟成させるという。

雪さらし作業は、妙高市の冬の風物詩として人気で、毎年多くの人が訪れる。今年は日曜と重なったこともあり、午前、午後の2回開かれた。

会場では明星食品とコラボしたカップ麺「新潟かんずり 旨辛みそラーメン」の試食会、甘酒のサービスなども行われた。

◇「かんずり」公式サイト http://kanzuri.com/

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