「東洋一」と称されるハスの名所、新潟県上越市の高田公園で2017年7月7日までに、西堀の見本園の展示用水槽で開花したハスの花3輪がなくなった。ハスの様子を毎日観察している愛好家団体は、何者かが切り取って持ち去ったとみている。7月21日からは「上越蓮まつり」が開かれることもあり、「多くの人が鑑賞を楽しみにしている。非常に残念」と話している。
被害に気付いたのは、「高田公園で双頭蓮を探す会」の佐藤真司会長(79)。佐藤会長は毎朝、同公園でハスの開花状況を観察している。なくなったのは、西堀の見本園で咲いた金輪蓮と大賀蓮、西湖紅蓮のそれぞれ1輪ずつ。いずれも茎には、刃物で切断したような痕が残っている。佐藤会長によると、7月6日朝までは3輪ともきれいな花を咲かせていたが、翌7日午前6時30分頃に観察へ向かうと、花がなくなっていたという。佐藤会長はすぐに市高田公園管理事務所に通報した。
同事務所が管理している見本園は、西堀の歩道に設けられている。同事務所は歩道に並ぶ15個の観賞用水槽の中で1種類ずつハスを育てており、いずれも通行人の手の届く位置にある。
公園を訪れていた上越市本町7の男性(68)は「酷いことをする人がいるものだ。とても悲しい」と話していた。