米山知事が辞職表明「中年男性ののぼせ上がり」 女子大生との援交「週刊文春」に

新潟県の米山隆一知事(50)は2018年4月18日、県庁で記者会見し、辞職をすることを表明した。19日発売の週刊誌「週刊文春」に、出会い系サイトを利用した女子大生との援助交際が報じられることを受けたもので、米山知事は事実関係を認めた上で「わたしとしては交際の中でのことと思っていたが、そうではないと捉えられるところがあった。県政に混乱をきたし、不徳の致すところで、辞職を決意した」と述べた。

記者会見で辞職を表明した米山知事
米山知事会見

19日発売の「週刊文春」に

19日発売(県内は20日)の週刊文春は、米山知事が知事就任前から、複数の成人の女子大生と都内のホテルや賃貸マンションで援助交際していたと報じ、売春防止法に抵触する可能性があるとしている。

米山知事の辞職会見(新潟県庁・4月18日午後6時〜)

歓心買おうと金銭

米山知事は17日の会見で進退について「1、2日時間がほしい」としていた。翌18日に再び会見した知事は冒頭、午後5時に県議会議長に辞表を提出したことを明らかにし、辞意を表明。「週刊誌の報道の中身」を辞職の理由として挙げ、「落選中、お付き合いする人に恵まれない中で、相手の方の歓心を買おうとプレゼントや金銭の授受があった」と説明し、「多くの方の信頼を裏切ったことに心からお詫び申し上げたい」と頭を下げた。

会うたびに1回3、4万円渡す

週刊誌報道については「事実関係はその通り」と認めたが、「少なくとも私は恋愛感情があった」とした。相手は2人の女性で、いずれも1か月に1、2回程度会い、時期は基本的には重なっていないと説明した。会うたびに1回3万円程度を渡しており、知事就任後は4万円に増額したことも認めた。金銭を渡した理由については「それによってより好きになってもらおうと思っていた」と話した。また、こうした行為は3、4年前からで、2016年12月まで関係が続き、知事就任後は東京の自宅で2回会ったとした。知事就任後も続けたことについて問われると「女性に『すごいですね』と言われ浮かれてしまった。ある種満たされなかったんだと思う」と答えた。

「中年男性ののぼせ上がり」

「中年の男性ののぼせ上がった思いだった」「ひとえにわたしの問題で他に責任のある人はいない」「公職の重み、公職を目指すものの重みを理解していなかった。心から謝罪したい」などと述べた。

米山知事は2016年10月、泉田裕彦・前知事の任期満了に伴う知事選で社民党、共産党などの推薦を受けて初当選。原発再稼働に慎重姿勢だった泉田前知事の路線を継承してきた。

上越市選挙区では県議補選も

米山知事は記者会見に先立ち、県議会議長に辞職願を提出した。米山知事の辞職による知事選は5月か6月に実施されることになり、これに伴い上越市選挙区では知事選と同日に補欠選挙が行われることになる。

公選法によると、辞職願を受け取った議長は5日以内に県選挙管理委員会に通知し、そこから50日以内に選挙が行われることになる。上越市選挙区(定数5)では、2017年2月に前年から病気療養中だった小林林一氏が4期目の途中で辞職し、欠員1となっており、補欠選挙が行われる

県議の任期満了は来年4月。

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