妙高高原ビジターセンターが本格オープン カフェや「THE NORTH FACE」も

老朽化のため建て替えられ、仮オープンしていた新潟県妙高市関川の「妙高高原ビジターセンター」が2022年4月1日、グランドオープンした。内装工事を終え、妙高戸隠連山国立公園の自然を紹介する展示室やカフェ、アウトドアブランド「THE NORTH FACE」のショップが新設された。

新設した妙高戸隠連山国立公園の自然を紹介する展示室

1983年のオープン以来、同公園を訪れた人の憩いの場として年間約10万人が訪れていた。2019年9月に一時閉館し、環境省が8億8500万円掛けて新築工事を行った。

新築した建物は旧センターの2倍以上の広さに

建物は木造平屋建てで、延床面積は旧センターの2倍以上となる841平方m。秋の行楽シーズンに合わせた昨年10月からの仮オープンでは、テーブル席やソファーなど50席ある休憩スペースとトイレのみ開放していた。

広々とした休憩スペースを備えた館内

今回新たにお目見えした展示室の注目は、同公園の自然や周辺観光を動画で紹介するシアターコーナー。15種類から選んで再生でき、スクリーン手前にある同公園の地形を表した模型には、映像と連動してプロジェクションマッピングが映し出される。

プロジェクションマッピングが連動するシアターコーナー

このほか同公園内で見られる植物と昆虫のアクリル標本や、ライチョウなどの動物のジオラマもある。入り口は豪雪地ならではの雪洞をイメージしたトンネルになっていたり、ブナの木や木の実が実際に触れられるように展示してあったりと、遊び心あふれる仕掛けが満載だ。

雪洞をイメージした展示室入り口

植物と昆虫のアクリル標本や実物のブナの木なども展示

また、同市内で3店舗を経営する「MYOKO COFFEE」が、ソフトクリームやコーヒーを提供するカフェ「SOF&(ソフと)」を出店。「THE NORTH FACE 妙高」では常時約200種類を展示販売する。

地元の特産を生かしたソフトクリームやコーヒー、焼き菓子を販売するカフェ

アウトドアウェアなど常時約200種類をそろえる「THE NORTH FACE 妙高」

春休み期間中の4日には、朝から多くの家族連れなどが展示や隣接するいもり池の景色を楽しむ姿が見られた。同市長森から孫2人と訪れた60代女性は「子どもたちも楽しく自然を学べるようになっていて感動した。雪が溶けたらバードウォッチングをしようと(孫と)約束したのでまた来たい」と微笑んだ。

松井茂館長は「雪が溶けると一気にさまざまな花が咲き、今月下旬から5月上旬まではミズバショウの時期になる。窓からの眺めを楽しみながらのんびりと過ごして、展示を見て興味を持ったらぜひ外に出て自然に触れてほしい」と話している。

入館無料。年中無休で時間は午前9時から午後5時まで。問い合わせは0255-75-5270

▽妙高高原ビジターセンター https://www.myokovc.com/

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