山頂から半径1km以内の立ち入りが規制されている活火山の新潟焼山(2400m)について、地元の新潟県妙高市、糸魚川市、長野県小谷村の3市村は2018年11月15日、立ち入り規制を解除した。規制解除は約2年9か月ぶり。
新潟焼山(2018年10月9日撮影・新潟県土木部砂防課提供)
15日に糸魚川市で開かれた3市村による防災対応協議で決定した。昨年以降、噴煙や地震活動が低下し、地殻変動にも膨張性が認められないことが理由。噴火警戒レベルは1(活火山であることに注意)のまま。
焼山は2015年夏頃から噴煙がやや高く上がる傾向がみられ、2015年末には噴煙量や地震の回数が増加した。このため、地元の3市村は入山者の安全を確保を目的に2016年3月2日から山頂から半径1km以内を警戒区域に設定して立ち入りを規制していた。
2016年5月には気象庁がごく小規模な噴火が発生したと発表するなど、一時火山活動が活発となったが、その後は次第に活動は低下。新潟焼山火山防災協議会(会長・花角英世知事)は今月7日付で、3市村に対し「規制を解除して差し支えない」とする助言書を提出していた。
規制解除を受け、妙高市側の登山道の一部が荒廃していることから、同市では来季の登山シーズン前に関係者と安全確保のための協議を行うという。
新潟焼山は活火山で、1974年に水蒸気爆発を起こし3人が死亡している。気象庁が24時間体制で常時監視している。
▼焼山ライブカメラ (新潟県・新潟焼山火山監視システム)
http://doboku-bousai.pref.niigata.jp/yk_camera/index.html