筒井信隆前衆院議員が政界引退

昨年12月の衆院選で新潟6区から出馬し落選した民主党の筒井信隆前衆院議員(68)が2013年9月1日、新潟県上越市内のホテルで開いた自身の後援会の会合で次期衆院選に出馬せず、政界から引退することを明らかにした。後継については「党本部が決めること。党勢が厳しい状況で、私に指名の権限はない」として指名せず、自身の後援会は解散した。

後援会の会合であいさつする筒井氏(左)。右隣は具子夫人
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この日は後援会の「感謝の集い」を開き支持者ら約330人が集まった。筒井氏は「この度、政治活動からの引退を決意した。これからは弁護士活動が中心となる。本当に長い間、ありがとうございました」とあいさつした。

会合後の記者会見で答える筒井氏
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会合後の記者会見で「昨年末の衆院選に出馬する時に勝っても負けても最後と決めていた」と話した筒井氏。昨年末の衆院選を最後とした理由を「民主党のやり方に対する批判と自己批判。年齢や体力が問題ではない」とした。

上越市(旧三和村)出身の筒井氏は早稲田大学を卒業後、弁護士として活動。1986年の衆院選で当時の社会党から初出馬し、90年の衆院選で初当選した。その後2度の落選を経て民主党で出馬した2000年から4期連続で当選。衆院議員を計5期務めた。民主党県連代表のほか、民主党政権では10年9月から12年6月まで農林水産副大臣を務めた。

政治活動を振り返り「政権交代が最も印象的」と語った。自身が訴えてきた農家の戸別所得補償制度やバイオマスを含めた6次産業化、上信越自動車道4車線化などを挙げ「訴えてきた全部ではないけど、ある程度実行できた」とした。

次期衆院選の公認候補となる民主党の新潟6区総支部長については「党本部が決めること。6区の人たちが中心となって誰がいいか党本部に上げてほしい。私は指名というおこがましいことはしない。だから後援会を解散した」と語った。

今後は弁護士として都内を中心に活動していくという。