建設中の北陸新幹線上越駅(仮称)西側に広がる釜蓋(かまぶた)遺跡をピーアールしようと、新潟県上越市大和5の「手作りパン・ケーキの店 プティ」が製造・販売している遺跡をイメージした惣菜パン「かまブタくん」が人気を呼んでいる。考案したのはこの店の佐藤富美子オーナーで、丸みのある豚の顔に釜の蓋を乗せたユニークな形のパンになっている。
国史跡の釜蓋遺跡は、弥生時代後期から古墳時代前期の濠で囲まれた集落跡。2015年春の新幹線開業に合わせて歴史公園が設置される。
以前から新幹線開業に向けて名物となるようなパンを作りたいと思っていた佐藤オーナー。11月上旬、遺跡を担当する市職員から、大和小学校児童が授業の一環で描いた釜の蓋をかぶった豚のイラストを見せてもらった。そこでひらめいた佐藤オーナーは、デザイナーの妹にも協力してもらい、かまブタくんを考案した。
国産小麦や天然酵母を使ったパンの中には、豚ひき肉や干ししいたけ、春雨、雑穀などを中華風に炒めたものが入っている。味は肉まんやピロシキに近い。また小粒のレーズンを使い、目に見立てた。
11月中旬から販売を始め、早速注文が入るなど好評だ。佐藤さんは「新幹線が開業したら駅でも販売して、パンを通じて遺跡を多くの人に知ってもらいたい」と話している。
かまブタくんは1個150円。手作りのため数量が限定される。プティは大和5の渡辺商店内で水~土曜に店を開く。午前10時開店で売り切れ次第閉店。問い合わせは025-524-2997。