高田中劇会館跡の再開発計画が暗礁に

国の認定を受けた高田地区中心市街地活性化基本計画で、新潟県上越市仲町3の高田中劇会館跡に5階建ての温浴複合施設を建設する計画が暗礁に乗り上げている。計画最終年度の来年度の補助金申請が困難なことなどが2012年8月21日、市議会中心市街地活性化対策特別委員会で報告された。

この施設は大和上越店跡(本町4)などの再開発とともに同計画に位置付けられている。事業主体の中心となる金子興業(上越市)は、富山市の市街地再開発事業の複合映画館(シネマコンプレックス)運営に名乗りを上げており、市の説明によると、富山市での事業が進捗するまでは上越市の事業に着手できない旨を市に伝えたという。また、来年度に予定していた補助金が、国の行政事業レビュー(仕分け)によりなくなることが決まっており、代替の補助金も今のところ示されていないことなどから、高田地区中心市街地活性化基本計画の最終年度となる来年度の補助申請をしない見通しとなっている。

これまでの計画では、総事業費約10億円のうち3億7000万円を国からの補助金でまかなう計画だったが、昨年度国の補助金が不採択となっていた。

上越市仲町3の旧高田中劇会館(2012年8月21日撮影)
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また、旧高田中劇会館の鉄筋モルタル一部4階建ての建物は長い間使用されておらず今年6月、火事に遭い、高校生5人が放火の疑いで逮捕されている。同社は、なるべく早く、建物を解体して更地にする意向を示している。

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