新潟県上越地域でご当地アイドルを育てて地域活性化につなげようという「上越ご当地アイドルプロジェクト」の仕掛け人、中村真二さん(42)が2011年11月21日、上越市役所を訪問し、同市に「ご当地アイドル課」を新設するよう要望した。関係課の課長や副課長6人を前に、中村さんがプレゼンテーションを行った。
市役所を訪問した中村さんは、2015年の北陸新幹線開業を見据えてご当地アイドルを活用した開業ピーアールや観光振興策のスケジュールなどを提案。提案した計画をを実行するために市役所内に「ご当地アイドル課」を設置するよう要請した。
「アイドルのプロデュースは、行政がやるべきことなのか……」。中村さんの前に並んだ行政管理課、観光振興課、共生まちづくり課、自治・地域振興課、文化振興課の課長らには、疑問だらけの提案だった。
しかし、中村さんは、市の事業として実施されている「上杉おもてなし武将隊」を引き合いに出して、その実現可能性を力説。「どこかの市町村がすでにやっていることをやるのでは二番煎じ。新しいことに勇気を持って踏み出すかどうかにかかっている」などと熱弁を振るった。市側は「お気持ちや熱意はよく分かりました。行政がどう関わることができるか各課で整理して後日回答します」と答えた。
中村さんは、NPO法人ふるさと越後温かい音楽の会理事長や2011年くびき野市民活動フェスとフェスタ実行委員長などを務めている。地域活性化のためには、若者の活躍が不可欠という考えから、手弁当で同プロジェクトを進めてきた。一定の年齢を過ぎたら終わりといういわゆる「使い捨て」のアイドルではなく、地域で暮らし、働きながら永続的に活動できるご当地アイドルの確立を目指している。今年から研究生を募り、地域のイベントや地元ケーブルテレビ局への出演、着物ショーのモデルなどとして活動を始めている。
中村さんの提案書はこちら(PDFファイル)。