舌が肥えている妙高市のホテルや旅館の女将や若旦那が、実際に食べ歩きして本当においしい店だけをまとめた「らんちマップ」と「らんちメニュー」が人気を呼んでいる。各旅館やホテル、観光協会で配布しているほか、赤倉温泉観光協会のサイト(http://www.akakura.gr.jp/)からPDFを無料でダウンロードできる。
新潟県旅館組合の新潟女将の会(林まさ子会長)の妙高支部が、2011年春に1000部を作成した。A3判カラー印刷で、「らんちマップ」と「らんちメニュー」が片面ずつ印刷されている。
「女将のおすすめ らんちマップ」は、上越市エリアから16店、妙高市が22店のほか、長野県の長野駅周辺、小布施、豊野、牟礼、飯綱の16店の計54店を地図に手書きのコメントを付けて紹介している。「田舎とあなどるなかれ、レベル高し!」「クロワッサンが絶品」「並んでも食べたいそば屋」などのコメントを読むと、すぐにでも食べに行きたくなるほどだ。
同会幹事の村山美枝子さん(赤倉温泉「香嶽楼」)によると、同支部の女将10人が、実際にポケットマネーで食べ歩きしておいしいと思った店をそれぞれ推薦し、話し合ってまとめた。旅館の女将だけに、商売上のしがらみもあるが、「それは考えず、本当においしいと推薦できる店だけをまとめました」という。
2010年秋に「らんちマップ」は完成し、その後、県旅館組合青年部が「若旦那おおすすめ らんちメニュー」を追加した。店が重なる部分があるので、店の紹介ではなく評判のメニューを並べた。ラーメンからイタリアン、そば・うどん、トンカツ、ギョーザ、すし、天ぷらなど51店の自慢メニューを紹介している。
村山さんは「予約客にパンフレットと一緒に郵送していますが、こちらに来る途中に立ち寄って召し上がっているようです。これまで、食べてまずかったという話は聞いたことがなく、非常に好評です」と話している。