新幹線新駅舎は「さくらと雪」イメージ

2014年度末開業予定の北陸新幹線上越駅(仮称)の駅舎デザイン3案について、上越市新幹線駅周辺まちなみ検討会議(座長=水野一郎・金沢工業大学教授)は2010年11月29日、「さくらと雪の平原」をイメージした駅舎デザインがふさわしいと村山秀幸市長に答申した。新駅のイメージが事実上決まった。

駅のデザイン(A案)
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鉄道・運輸機構が市に提示していた駅舎デザインはA案「さくらと雪の平原」、B案「三重櫓と歴史」、C案「高原を渡る風」の3案(2010年10月25日の記事「どれがいい? 北陸新幹線上越駅のデザイン3種」を参照)。この日開かれた検討委では10人の委員のうち出席した7人全員がA案を選んだ。

A案は高田公園に舞う桜と高田平野の雪景色をテーマに、ガラスに桜吹雪などをイメージさせる模様をプリントしている。

市は3案ついて1~19日まで市民アンケートを実施し645件が寄せられており、このアンケートでもA案を評価する声が最も多かった。

答申には次の3つの付帯意見が添えられている(要約)。
 1.昇降施設や駅前広場など公共施設との調和や連続性に配慮すること
2.内部空間は地場産材の使用や色彩の工夫により「暖かみ」が感じられるものにすること
3.ガラス面へのプリントは高いデザイン性を確保するとともに、同機構と市が協議してデザインを決定すること

水野座長はデザインについて「明るく気品があって繊細で、上越らしさというより妙高を含めた広い範囲の自然を表している」とコメント。村山市長は「いろいろな思いが詰まっており、そのことを大事にしたい」と話した。
 市は答申を受けて来月中旬に同機構に回答する。同機構は市の回答を受けて駅舎の実施設計に入る。

村山市長に答申する新幹線まちなみ検討委の水野座長(左)
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