幸せ呼ぶ「双頭蓮」の果托 持ち去られる

東洋一と称されるハスの名所、上越市の高田公園で、2年ぶりに発見された双子のハスの花「双頭蓮(そうとうれん)」の果托(ハスの実の部分)が、2010年8月14日までに折られて持ち去られたことが分かった。双頭蓮の愛好家団体は「持ち帰った人は返して」と呼びかけている。

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双頭蓮は突然変異により1本の茎に2個の花が付くもので、極めて珍しいことから吉祥、瑞兆の花として良い事が起こる前兆とされる。

高田公園では今年、西堀周辺の展示用水槽で7月下旬に発見され、今月上旬には県立高田北城高校前の北堀で2つ目が発見された。

被害にあった双頭蓮の果托
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被害に遭ったのは、西堀の水槽にあった「金輪蓮」という品種で、7月29日に開花し、受粉後に双子の果托のまま展示されていた。水槽の周りにはロープが張られ、立ち入り禁止の札が付けられていた。

昨夏、市民有志による「双頭蓮を探す会」が発足し、市立総合博物館でこれまで発見された双頭蓮の写真展を開くなど「多くの人に知ってもらい、幸せを呼んで欲しい」と活動を続けてきた。

双頭蓮の果托は、来年のハスまつりに写真とともに展示し、観光客やハス愛好家にピーアールしようと、同会では上越市に採取許可をとったばかりだった。

双頭部分が折られ、茎だけになった
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同会世話人の東城町3の佐藤真司さん(72)は、「14日午前9時ごろに果托がなくなったという連絡が入った。来年のハスまつりの目玉となる貴重な果托。遊び心で切り取り、持ち帰った方は返して」と呼びかけている。

北堀の双頭蓮の果托は、岸から手を伸ばしても届かないところにあるため被害はないが、早急に切り取って保存する予定。

連絡は、高田公園管理事務所の石田三郎さんへ。電話025-524-3119。

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