オーストリア・ハンガリー帝国の軍人レルヒ少佐が、日本で初めて上越市にスキーを伝えた日にちなんだ「スキーの日」の2026年1月12日、同市大貫の金谷山スキー場で、レルヒ少佐顕彰会が開かれた。日本スキーの原点「一本杖スキー」が披露され、関係者約80人がレルヒ像へ献花し、偉業をたたえた。

スキーの日は1911年1月12日、軍事視察のため来日していたレルヒ少佐が、日本で初めて高田の旧陸軍にスキー術を指導したことに由来し、国内のスキー関係団体が2002年に制定した。
顕彰会は毎年この日にわせ、レルヒ少佐直伝の一本杖スキーを伝承する市民団体「レルヒの会」らが主催している。小菅淳一市長をはじめ、長野五輪のジャンプ団体金メダリストで、全日本スキー連盟の原田雅彦会長(57)らスキー関係者、地元の市立高田西小の児童らが出席した。

レルヒ少佐がスキー指導を開始したとされる午後1時の祝砲の後、はかまやアルペン帽などを身に着けた同会会員が、竹の杖を手に軽やかに斜面を滑り下りた。また参加者一人一人がレルヒ像に献花した。
原田会長は「スキー文化の長い歴史を紡いできた先人や、上越の皆さんの多大なるご尽力に感謝と敬意を表したい」とあいさつ。また「歴史を受け継いだ若者たちが来月、ミラノ・コルティナ五輪で活躍する。ぜひ応援してほしい」と呼び掛けた。

レルヒの会の高橋慶一会長(72)は近年の温暖化による少雪に触れながら、「金谷山は子どもたちの遊び場として親しまれているが、日本スキー発祥の地としてスキー場のポジションも維持し、115年のスキーの歴史を記録と記憶に残していきたい」と語った。