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エチゴビール民事再生 県内地ビール淘汰進む

9年前

1994年2月16日に開業して国産地ビール第1号となり、全国的な知名度がある「エチゴビール」を醸造する新潟市西蒲区の上原酒造(上原誠一郎社長)が2010年7月29日、新潟地裁に民事再生法の適用を申請し、同日保全命令を受けた。帝国データバンク新潟支店によると、負債総額は約8億9700万円。

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1994年の酒税法改正による規制緩和で、全国に小規模な地ビールメーカーが続々と誕生したが、その後淘汰が進んだ。エチゴビールにはスポンサーとして手を挙げている企業もあるが、県内では6銘柄がなくなり、現在7銘柄が醸造を続けている状況だ。

価格の安い発泡酒や第3のビールが人気を集めているものの、味や香りに優れている地ビールは固定ファンも多い。

だが、ピークで220社を超える地ビールメーカーが乱立したため、競合が激化した。ネット販売などにも乗り出し好調なメーカーと、限られた資本力から販路拡大ができず時代に乗り遅れたメーカーの二極分化が起こったという。

日本の地ビール第1号の「エチゴビール」
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エチゴビールは日本初の地ビールということもあり、当初はブルーパブ(直飲所)に長蛇の列ができるほどの人気を呼び、観光バスも立ち寄る名所となった。最盛期の1996年9月期の年売上高は約9億3200万円を計上していた。1997年11月には新潟市万代のビルにパブをオープンするなど、業務も拡大した。

しかし、2000年9月期に入って地ビール部門の採算が悪化した。地ビール部門を別会社に移管し、清酒製造を主体に切り替えたが改善せず、08年9月期の年商は約3億5000万円に落ち込んでいた。09年9月期に入ってからは、不況の影響で一般消費は大きく減退し、同業者との競合が激化した。財務超過状態が続き、今後の好転の見通しが立たなくなったことから、今回の措置に至った。

県内3番目の「新井ビール」は、もう飲むことができない
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県内ではこれまでに、新潟ロシア村内の「森の地ビール」、新潟ふるさと村内の「新潟燦地麦酒」、聖籠町のサッポロビール新潟ビール園、湯沢町の「湯沢高原ビール」、新井スキーリゾートの「新井ビール」が販売不振や倒産などにより醸造を取りやめている。

現在、上越地方で醸造している地ビールは、妙高市池の平のアルペンブリックタトラ館の「妙高高原ビール」のみとなっている。