妙高市特産かんずり用の唐辛子、雪さらし始まる

妙高市特産の香辛調味料「かんずり」の主原料となる唐辛子の雪さらし作業が、大荒れの大寒となった2011年1月20日、始まった。

=動画・1分23秒=

鍋物などの香辛料として重宝されるかんずりは、塩漬けした唐辛子を雪の上で数日間さらしてあくを抜き、麹やユズ、塩などを加えて3年間熟成させると、まろやかな辛さになる。

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かんずりは戦国時代から用いられた上越地方の伝統食で、かつては各家庭でも作られていたが、今では同市西条の「かんずり」(東條邦昭社長)が商標登録を持ち、特産品として製造している。

妙高の冬の風物詩となった雪さらし作業は、最も厳しい寒さを迎える大寒の日から行われる。

初日の1月20日は、1メートル以上の雪におおわれた同市北条の田んぼで作業が行われ、従業員が約1トンの唐辛子を雪原にまいた。真っ赤な唐辛子は、間断なく降り積もる雪に、見る間に覆われていった。

雪原にまかれた真っ赤な唐辛子
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東條社長は「昨年は猛暑だったが、唐辛子は豊作だった。雪さらしを大寒から始めるのはメーカーとしてのけじめでもある。今後も日本の食文化を守ってゆきたい」と話す。今冬は3月上旬までに20~30トンの唐辛子をさらす予定だという。

「かんずり」オフィシャルサイト
http://kanzuri.com/