ドイツ障害者スポーツ連盟は2019年8月13日、新潟県上越市を2020年東京パラリンピックの柔道チームの事前合宿地に決定した。同市高田公園内の小林古径邸で、ドイツ柔道連盟のノルベルト・シュペッカー青年委員長と村山秀幸市長が覚書に署名した。事前合宿は2020年2月下旬から3月上旬に、今年12月にオープンする謙信公武道館を利用して行われる予定。
上越市は東京五輪・パラリンピックのドイツのホストタウンで、すでに同国体操チームの事前合宿地に決定しており、合わせてパラ柔道チームの事前合宿の招致も進めていた。招致活動の一環として、2018年8月と今年4月にパラ柔道チームの選手が市内で合宿を行い、警察官や高校生と練習を行ったほか、市民や小学生との交流会なども開かれた。
覚書締結式は、ドイツ障害者スポーツ連盟のフランク・トーマス・ハルトレープ競技スポーツ担当理事長が事前にサインした覚書に、村山市長と立会人としてドイツ柔道連盟のシュペッカー青年委員長がぞれぞれ署名した。
シュペッカー青年委員長は、同市が最も早く合宿招致に手を挙げたことや、視覚障害者教育の伝統、施設や関係者の歓迎などの受け入れ体制の充実などに触れ、「来年の合宿ですばらしい成果を挙げ、メダルを多く獲得したい。また2020年以降も上越市との国際交流を続けていきたい」とあいさつした。
村山市長は「オープンする謙信公武道館で練習して成果を発揮し、数多くのメダルを取ることを期待したい。上越市が最高のサポートをしていく」と述べた。
同市教育委員会オリンピック・パラリンピック推進室によると、パラリンピックの視覚障害がある選手は選手村や試合会場に慣れるために本番前の直前合宿は地方では実施しないことから、3月に開かれる東京での国際大会に向けた2020年2月下旬から3月上旬の合宿が事前合宿となるという。