土木工事と介護福祉施設運営の松井組(妙高市)が自己破産へ

土木工事と介護福祉施設運営を手掛ける新潟県妙高市白山町2の「株式会社松井組」(資本金2000万円)は5月1日付で事業を停止し、事後処理を弁護士に一任して自己破産申請の準備に入った。帝国データバンク上越支店の調べで、負債額は約3億5000万円が見込まれる。なお、介護事業は4月中に同業他社に事業譲渡を行っており、施設は継続している。

同社は1947年(昭和22年)4月に土木工事業を目的に創業、59年(昭和34年)に法人改組した。官公庁元請けによる土木工事を主体に事業を展開し、ピーク時の99年(平成11年)には、年売上高約13億4800万円を計上していた。

しかし、公共工事の減少から売上が落ち込んだため、建設事業と介護事業に新規参入した。2005年(平成17年)7月に介護事業部を新設し、同年12月にデイサービスセンター、有料老人ホームを開設した。建設事業は受注量、価格とも厳しく、介護事業も参入業者が増加して利用者数は伸び悩んでいた。

2013年12月(平成25年)には建設事業の従業員を削減し、以降は介護事業を主力にしていたが、2015年3月期の年売上高は約1億円にとどまり、近年は6期連続で欠損計上が続いていた。