上越教育大学出版会(会長・佐藤芳徳学長)は、同会として初めての書籍を刊行した。書籍は同大大学院学校教育研究科の梅野正信教授による「教育管理職のための法常識講座」。同会では今後、年に1冊ほどのペースで刊行を続ける予定。
同大学では研究成果を広く社会に還元しようと、2013年4月に出版会を設置。学内公募を経て、梅野教授が選ばれた。 梅野教授は教育学専攻。著書の副題は「判決に学ぶ『いじめ』『体罰』『ネット』『虐待』『学級崩壊』への対応」。季刊「教育法」(エイデル研究所)に2006年から昨年6月まで連載したものに加筆してまとめた。
いじめ自殺事件の主要な判決をもとに事実関係と裁判所の判断を整理し、学校側が取るべき対応や判断について、予見可能性や安全注意義務の観点から具体的に解説している。学級崩壊で過労死した教員教師をめぐる裁判やインターネットでの中傷事件なども取り上げている。
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梅野教授は「学校の過失が認定された判決からなぜ過失が認められたのかを一つ一つ確認している。どのタイミングで目の前にある小さな出来事が重大事件に発展するか、想像する力を持つとともに事例を見て考えてほしい」と話している。 書籍はA5版405ページ。価格は3456円。市内の主要書店などで販売している。
上越教育大学出版会公式サイト
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