「上越は上杉謙信ばっかりだが、栃尾の初陣がなければ後の謙信はなかった」、「来年の大河ドラマは『真田丸』で今度は上田の番」──。2015年4月29日に開かれた上越市の合併10周年記念式典の席上、来賓の各地の市長が「都市間競争」をキーワードにライバル心あらわにしてお国自慢などを繰り広げる一幕があった。
口火を切ったはの村山秀幸上越市長のあいさつの後、来賓として登壇した長岡市の森民夫市長(全国市長会会長)。「上越市の永遠のライバル、長岡市長の森です」と自己紹介。「北陸新幹線の開業から立て続けのお祝いで、長岡市でも村山市長の株が上がっていて、私は迷惑」と会場の笑いを誘った。「NHK大河ドラマ『天地人』のときは、春日山(上越市)ばっかり映って、与板(長岡市)は映らなかった」、「上越は上杉謙信ばっかりだが、栃尾(長岡市)の初陣がなければ後の謙信はなかった」と話し、「これからは都市間競争の時代。ライバル心を燃やして互いに切磋琢磨して、最後は協調するのがいい」と持論を展開した。
続いて登壇した長野県上田市の母袋創一市長もNHK大河ドラマに言及。「いよいよ真田幸村公を主人公とする大河ドラマ『真田丸』の放映が8か月後に迫ってきた。今度は上田の番です。強調をさせていただきます」と紹介した。「真田信繁(幸村)公は人質として、上杉家に差し出されましたが、大変厚遇されたということで厚く御礼申し上げます」と述べ「このような浅からぬ縁があり、来年に向けて一層の連携を図りたい」とまとめた。
上越市の合併10周年記念式典は上越文化会館で開かれ、1192人が出席。小中学生による合唱と吹奏楽の演奏、タレントで画家の城戸真亜子さんによる記念講演などが行われた。