「ロン・都」などを展開している長野県最大手の衣料品小売業「株式会社ロン・都」(本社・長野市、資本金5000万円)が2019年3月18日、長野地裁に民事再生法の適用を申請した。新潟県内にも上越店など計3店舗を展開していた。負債総額は帝国データバンクの調べで、約34億3600万円(2016年2月時点)。
帝国データバンクによると、同社は1967年(昭和42年)3月に設立。長野県内のほか、新潟県や群馬県にも進出。郊外型の大型店舗だけでなく、ショッピングセンター内にテナント店を複数構えて業容規模を拡大し、ピーク時には県内外に30近い店舗を構えていた。レディース、メンズカジュアルなど手広く手掛け、1999年(平成11年)2月期には年売上高約71億4600万円を計上していた。
しかし1997年(平成9年)の長野新幹線の開通に伴い、客が首都圏などに流れたほか、ネット通販の影響もあって売上高の減少に歯止めがかからず、2018年2月期の年売上高は20億1900万円まで減少していた。店舗のスクラップ&ビルドなどに加え、金融機関の支援を受けて事業を継続していたが抜本的な改善に至らず、自力での再建を断念した。
上越市新光町1の上越店は1991年(平成3年)にレディース郊外型専門店として開店。1997年(平成9年)に店舗面積を496平方mから810平方mに増床した。