上越市長選告示 現職新人の一騎打ち 8年ぶりの選挙戦に

任期満了に伴う上越市長選が2017年10月15日、告示され10月22日の投票日まで7日間の選挙戦に突入した。いずれも無所属で、3期目を目指す現職の村山秀幸氏(69)と新人で元市議の中川幹太氏(42)の2人が立候補を届けて、2009年以来8年ぶりの選挙戦となった。10月14日現在の選挙人名簿登録者数は16万4540人。

無所属現職の村山秀幸氏(69)

現職の村山秀幸氏(69)は午前8時15分から、新光町1の上越文化会館で出陣式。定数32の約8割を占める支援市議団をはじめ、衆院選に立候補している自民党前衆院議員の高鳥修一氏、妙高市の入村明市長、自民党、社民党の県議らが顔をそろえた。会場には約400人(主催者発表)が集まった。

上越文化会館で第一声を上げる村山氏 DSC_7338

高橋信雄選対本部長が「8年間の実績の継続を」と訴えたほか、高鳥氏は「財政再建を進めながらしっかり種まきをされてきた」と村山市政を評価し「わたしは村山市長一本で応援しているし、これからも村山市政をお手伝いしたい」と支援を呼び掛けた。

村山氏はこれまでの2期8年で取り組んだ財政再建や合併後のまちづくりについて「この8年間で足元が明るくなり、つまづかないところまでたどり着いた」と説明。「市民に心地よい当座の政策は市民におもねる政策で市民を裏切ることになる。責任を持って次世代に渡していくためには骨太の先を見たまちづくりでなければならない」と話し、団塊の世代が後期高齢者になる2025年問題や子育て、農政、雇用などの課題も挙げて「次の4年間をわたしに託してほしい」と訴えた。

無所属新人の中川幹太氏(42)

市長選に初挑戦する新人で元市議の中川幹太氏(42)は午前8時から栄町2の塚田こども医院駐車場で出陣式を行った。支持者ら約70人(主催者発表)が集まり、秋山三枝子県議らが出席した。

塚田こども医院の駐車場で第一声を上げる中川氏 中川かん太②

後援会長兼選対本部長の吉田侃氏(元中郷村長)は「相手陣営は自分の思っていることを言わないが、我々は全部言ってきた。あとは勝つだけ。必ず勝ちます」と訴えたほか、秋山県議は「満を持しての市長選。若い力とよそ者の大事な目線で上越市を変えていただきたい」と激励した。

昨年1月の出馬表明以降、草の根で細かく地域を回ってきた中川氏は開口一番、「ようやくここまで来た」と述べ、「上越市には非常に閉塞感が漂っている。今の市政は安全運転、安定的運営、財政再建と言っているが、人口は減っており、安定安全では衰退してしまう」と現市政を批判。「現状に安定するのではなく、一歩前に踏み出す。木田(市役所本庁)に力を集中させるのではなく、各地域に分散させることで全市が活性化する」と訴えた。具体的政策として、地域自治区への予算編成権付与、上越妙高駅前への予防医療や介護の研究開発企業の誘致などを挙げ、「変革の風を起こしていこう」と呼び掛けた。

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