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【新名所誕生】直江津にもあった! 京都・伏見稲荷の千本鳥居?

1年前

京都の伏見稲荷大社といえば、商売繁盛、五穀豊穣などの神様として知られ、今や世界最大の旅行サイト・トリップアドバイザーの「外国人に人気の日本の観光スポットランキング」で4年連続1位となるなど、観光地としても圧倒的な人気を誇る神社。人気の理由の一つが、朱塗りの鳥居がトンネルのように延々と連なる圧巻の「千本鳥居」だが、京都から遠く離れた新潟県上越市にも赤い鳥居が連なる社を発見した。

その場所は、同市川原町のとある会社の敷地内。交通量の多い県道沿いにあり、道路からもずらりと並ぶ赤い鳥居が見える。

道路からも赤い鳥居が見える
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鳥居の正面に立ってみた。白い玉砂利を敷き詰めた10メートルあまりの参道に10基の赤い鳥居がトンネルのように連なる。手前の8基は赤い色も鮮やかで真新しく、「奉納」の文字が黒々と揮毫され、参道の奥には石の台座の上に木造銅板葺きの小さな社が鎮座している。どこか異次元の世界に引き込まれそうな神秘的な雰囲気も漂う。

赤い鳥居のトンネルの先には小さな社がある
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鳥居は、一体何なのか? この会社の社長である日鉄住金工材の石川昌弘社長(63)に聞いた。

参道の奥の社は、伏見稲荷大社の分社

同社の前身は、昭和初期の1928年に個人経営の建築資材販売会社として大阪で創業し、その後ステンレスパイプ製造を手がけるようになった。創業時に、在阪の取引先の紹介で京都の伏見稲荷大社を会社に縁の深い「守護神社」としたことが、社の由来。社は、伏見稲荷大社の分社だった。

1944年、太平洋戦争の影響で日本ステンレス直江津工場(現・新日鐵住金直江津製造所)からの材料輸送が困難になったため、大阪から材料入手に困らない現在の同市港町に工場を移転。戦後は株式会社となり、60年には現在地の川原町に移転した。その際、新社殿の建設に合わせ、当時の全社員の寄進によって2基の鳥居を建設したという。

鳥居はなぜ増えた?

同社は、ステンレスやチタン、チタン合金をはじめ各種特殊合金の製造販売メーカーで、バンクーバー五輪の女子モーグル4位の上村愛子選手が使用したスノーポールを製作した市内3企業のうちの1社。主力製品の1つであるチタン製電着ドラムは、電気自動車のリチウムイオン電池やスマートフォンの電子回路基板などに使用される銅箔を製造するために欠かせない設備で、国内シェア100%、世界シェアもトップを誇る。

このため、毎年、中国などのアジアの取引先から多くの工場見学者が訪れると、鳥居は記念撮影スポットとして大好評。これに着眼した石川社長が、創業70年の記念事業の一環として増設を発案した。今年6月、高さ2m60㎝、幅1m55㎝の、耐久性の高い硬質塩化ビニール製鳥居8基が設置された。鳥居の数は合計10基となり、1基を10年と考え、100年続く企業を目指し「百年継続祈願鳥居」と名付けられた。

「同じ市内でも直江津は高田に比べて、観光スポットが少ない。直江津で市民や観光客が集まる記念写真スポットを作りたいと常々考えていた」と語る石川社長。また近隣企業も独自に記念写真スポットづくりをしてほしいという思いもあり、まずは自ら先陣を切ったという。

一般市民にも参拝呼び掛け

会社営業日の月曜から金曜の午前8時〜午後5時までなら、敷地内に入り、参拝、写真撮影が可能。入り口には「鳥居の写真は正門開放時はご自由にお取り頂いて結構です」との看板も掲示している。

石川社長は「敷地入り口から鳥居までは出入り自由なので、事務所に声をかける必要もない。気軽に訪れ、鳥居や社殿を見ていただければうれしい」と話している。

「百年継続祈願鳥居」と石川社長
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雪の結晶とハートのオブジェも設置予定

記念写真スポットづくりは鳥居だけにとどまらない。今年10月には、社員のアイデアを基に鳥居の脇にゴールドチタン製の雪の結晶とハート型を組み合わせた70周年記念オブジェが、来年2月には鳥居の向かい側に高田の町家をイメージした雁木付きの会議施設も建設予定ということだ。

日鉄住金工材株式会社のホームページ http://www.nsz.co.jp

会社ブログ「潮風・川風・山風に吹かれて、あしたのジョーエツ」http://blog.livedoor.jp/nssk_blog/